電子出版講習会予稿




☆ イントロダクション(担当:濁川 和幸)


本講習の目的と各項目の簡単な説明、また現在までに行われてきた電子出版の簡単な歴史についてお話しします。



☆ 電子出版の流れ(担当:濁川 和幸)


 主に、国際会議で電子出版(CD-ROM出版)を行なう際に行なうべき手順について、初期段階から最終的にCD-ROMを作成するまでの流れを順番に説明します。



☆ 電子出版を支えるWeb技術(担当:小菅 隆)


電子出版を行う場合、Webによる論文受付やFTP、データベースなど、電子出版に直接関係ない仕組みも必要となります。ここでは、「電子出版の流れ」を踏まえ、これらの仕組みの利用状況や問題点、開発ポイントについて紹介したいと思います。


☆ 日本語で電子出版を行なう場合の注意点(担当:吉本 伸一)


 技術研究会での経験を元に、日本語の論文や文章をPDFにする場合の注意点について、お話しします。(日本語フォントの指定、指定ワープロ・Texの種類の選定方法、技術研究会でのエラー論文の経験談等)


☆ LaTeX 2eでの論文の書き方(担当:森 丈晴)


ここでは、加速器の国際会議で電子出版作業が何の問題もなく処理される論文を LaTeX2e で作成する方法について説明する。 加速器の国際会議で確実に受理される論文を書く最良の方法は、JACoW(Joint Accelerator Conference Website)に用意されているテンプレートを用いることである。 最初に、JACoWが用意しているテンプレートからLaTeX2eを用いてPSファイルを作成し、PDFファイルを作成して Acrobat Reader で読めるような形にするまでを実演することにより、完成されたLaTeXソースファイルからPSファイル(会議ではPSファイルを要求される)を作成するまでの全体の流れを説明する。 次に、テンプレートを利用して論文を作成する方法について、実演を交えながら説明する。 論文の作成は大きく2つの作業から成り立つ。1つは題名,著者名,本文などのテキストを書く作業、もう1つは図を描く作業である。テキストを書く作業については、多少実演を交えながらその概要を説明する。図については、市販のグラフソフトを用いて作成したグラフを論文に載せる作業の実演を通して、epsファイルに変換した図形ファイルをLaTeX文書に載せる方法を説明したい。


☆ MS-Wordでの論文の書き方(担当:片桐 広明 補佐:濁川 和幸)


 MS-Wordを使用して、国際会議用の論文を書く時に注意しなければならない事を、JACoWに掲載されているテンプレートを例題として、実際にMS-Wordを使用しながらお話しします。



☆ PDFファイルの作成方法(担当:小菅 隆)


PDFファイルは一般的にポストスクリプト(PS)ファイルから作成されます。ここではAcrobat Distillerを使用してPDFファイルを作成する方法、またその際の設定や注意点についてお話いたします。


☆ PitStopを使用した修正方法(担当:片桐 広明)


Acrobat のプラグインである「PitStop」を使用すると、PDFファイルをグラフィカルに編集することが出来ます。許可されていないフォントの検索と修正を、実演しながら説明します。


☆ TAILORを使用した修正方法(担当:濁川 和幸)


 主にフォントのエラーがある論文等を、TAILORと呼ばれるVisual PostScript Editorソフトウェアを使用して、修正を行なうことがあります。ここでは、実演を交えながらその修正方法を説明します。



☆ PSファイルでの修正方法(担当:濁川 和幸)


 フォントにエラーのある論文等をPSファイルをテキストベースで直接エディットすることによって、エラーを修正する方法を述べます。



☆ ソースファイルでの修正方法(担当:森 丈晴)


ここでは、電子出版する上で不都合のある論文をソースファイル上で修正する方法について説明する。 修正方法については、 Word 及び LaTeX2e での論文作成方法を理解していれば、そのテクニックを使用して修正できるので、簡単にまとめておくにとどめる。 また、ソースファイルというのは著者が作成したいわゆるオリジナルなので、ソースファイル上での修正は、PitStop,Tillerを使用した修正及びPSファイル上での修正ではどうしても出来ないという時にのみ行われる。 ソースファイル上での修正を行わなければいけない論文には、どの様な論文があるかを説明したい。


☆ PDFファイルの最終処理(担当:濁川 和幸)


 最終的に作成した論文等が、A4・US Letterの違いによって印刷時におかしくならず、どちらでも同じ余白で印刷可能なようにAcrobatの機能を使って、処理を行なう方法と、KeywordやTitle等を文書情報として加える方法についてを、実際にAcrobatを使用しながらお話しする。