講師: 東芝府中工場パワーエレクトロニクス部部長 堺 高見 氏 |
日時: 6/4(金) 13:30〜15:00 |
場所: 研究本館 1階 図書室入り口会議室 |
講演概要: IEGT(Injection Enhanced Gate Transistor)は ”電子注入促進効果”という新しい原理を採用した新しいパワーデバイスです。 これにより、MOS(Metal Oxide Semiconductor)ゲート構造で、 従来困難であった4.5KV以上の高耐圧化を達成しました。 サイリスタであるGTO(GateTurn−off Thyristor)の低オン電圧降下特性を生かしたまま、 IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を代表とするMOSゲート構造素子の優れた特性を実現しました。 また、MOSゲート構造でははじめて、従来のパワーデバイスと同様に気密性冷却性能に優れた完全圧接型の平型パッケージを採用しました。 これにより、環境の影響を受けず、高い信頼性を確保しています。 IEGTの特徴をまとめますと、以下のようになります。 ・GTOなみの高耐圧、低オン抵抗の実現 ・IGBTなみの広い安全動作領域(高di/dt,dv/dt耐量)の実現 ・電圧駆動によるドライブの簡素化、ゲートユニットの小型化の実現 ・高速スイッチング動作の実現 ・平型パッケージ採用による高信頼性の実現 これらの優れた特徴を生かし、パルス電源、加速器用の電磁石電源等のパワエレ装置分野への適用が期待されています。 ポスター |