国際リニアコライダー (ILC)国際リニアコライダー (ILC)

ILCの歴史

リニアコライダーは1960年代に発案され、精力的な研究は1980年代半ば頃から世界各国で始まりました。ここに、今日までの発展の歴史を 簡単な年表にまとめてみました。

  1. 最初のコライダーはイタリアのフラスカッチ研究所で作られフランスのオルセーに移されてコライダーとして完成されたAdA。1964年に最初の粒子衝突を検出。軌道半径は 65cm、重心系エネルギーは 0.5GeV (オルセー)

  2. Maury(モーリー) Tignerがはじめてリニアコライダーのアイデアを提案した。(コーネル大学)

  3. 昭和46年、わが国初の大学共同利用機関として、高エネルギー加速器研究機構 (KEK)の前身である文部省 高エネルギー物理学研究所(高エ研)がつくばに創設される。写真は、12GeV 陽子シンクロトロン建設当時のKEK(1974年)

  4. 昭和51年、高エネルギー物理学研究所(高エ研)に大学共同利用施設として12GeV の 陽子シンクロトロン(PS)が完成(12GeV PSは 8GeV からスタートした。

  5. 高エネルギー物理学分野における日米科学技術協力事業が始まる

  6. 昭和59年、東京大学 素粒子物理国際センター 発足

  7. 昭和59年、日本でのリニアコライダーの開発研究スタート。はじめはS-band (2856MHz, 常伝導)まもなくX-band (11.4GHz)

  8. 昭和61年、KEK トリスタン完成

  9. 日米協力によるリニアコライダー研究スタート。SLACにて最初のワークショップ (SLAC)

  10. CLIC(常伝導、2ビーム)参入

  11. TESLA(1.3GHz、超伝導)参入。この時点で、X-band, C-band、S-band、CLIC、TESLA、VLEPP の6つの競争

  12. JLC-I レポート出版 (KEK Report 92-16)これまでの物理と加速器の研究結果を統合し、JLC 計画の概要を英文報告としてまとめたもの (KEK)

  13. 高エネルギー委員会が提言「高エネルギー物理に於けるリニアコライダー開発研究計画について」を出す (高エネルギー委員会)

  14. TRC(Technical Review Committee)が第1レポート公表 (ILC-TRC)

  15. 米国リニアコライダー計画 Zeroth-Order Design Report出版 NLC(米国)

  16. ACFAが日本主導でリニアコライダー計画推進するよう声明を出す (ACFA)

  17. 平成9年、JLC Design Study (KEK Report 97-1) 出版 (JLC)

  18. 平成9年、高エネルギー加速器研究機構(KEK)発足。(文部省 高エネルギー物理学研究所・東京大学原子核研究所・東京大学理学部附属中間子科学研究センターを改組・統合) (KEK)

  19. 平成9年、高エネルギー物理学将来計画検討小委員会 最終答申、リニアコライダー の早期建設を提言 (高エネルギー物理学将来計画検討小委員会)

  20. 平成9年、リニアコライダー計画推進室 設置
    (KEK 機構長裁定)

  21. 平成10年、物質の根源、宇宙創成の瞬間に迫る"電子・陽電子リニアコライダー計画"(JLC Project)出版 (JLC推進室)

  22. TESLA Technical Design Report出版 (TTC)

  23. 平成13年、サイト検討委員会報告書、高エネルギーニュース号外 Vo.20, August (JLCサイト検討委員会)

  24. リニアコライダー推進委員会 発足 (KEK)

  25. ICFAのもとに国際リニアコライダー運営委員会(ILCSC)が発足 (ICFA)

  26. JLC 国際化委員会報告書 出版 (JLC 国際化委員会)

  27. 平成14年、サイトスタディーグループ報告書 出版(KEK Report 2002-10) (サイトスタディグループ(KEK,東北大,東大,神戸大)

  28. TRC(Technical Review Committee)が第2レポート公表 (TRC)

  29. 平成15年、JLC 計画の名前が新しくGLC 計画となる (KEK)

  30. GLC Project Report (Roadmap, KEK Report 2003-7) 出版 (KEK)

  31. FALC (Funding Agencies for Large Collider) 発足 (FALC)

  32. ITRP (International Technology Recommendation Panel)発足 (ITRP)

  33. 次期リニアコライダーの技術として、ITRPの答申に基づき、ICFAが超伝導技術を採択 (ICHEP at 北京) (ITRP/ICFA)

  34. 第1回 ILC ワークショップが開催される (KEK) (KEK)

  35. GDE発足 (第2回 ILC ワークショップ(8/14-27) @Snowmass,Colorado) (GDE)

  36. BCD (Baseline Configuration Document)完成 (Frascati Workshop) (Frascati)

  37. 高エネルギー物理学研究者会議において日本のコミュニティの方針をまとめた「素粒子物理学の展望」を公表 (高エネルギー委員会)

  38. RDR (Reference Design Report) 原案完成、コスト概算公表 (Beijing GDE Workshop) (GDE)

  39. RDR (Reference Design Report) 最終版完成 (GDE)

  40. 政産学官を中心に先端加速器科学技術推進協議会(AAA)が発足 (AAA)

  41. 3つの測定器開発グループよりリニアコライダー測定器に関するLoI (Letter of Intent)を提出、9月にILD, SiDの2つが認証を受ける(IDAG)

  42. Rebaselineの出発点 SB2009 (Strawman Baseline)を提案 (GDE)

  43. 山岳地帯CF 設計レビュー(AAA施設WGが中心となって進めた『山岳地帯シングルトンネルの概念設計および今後の技術検討実施計画』について、GDE-CFSとKEK-LCが共同で内部評価を実施) (GDE/KEK)

  44. BAW1(SB2009 提案について、加速器+物理/測定器グループ間の直接のコミュニケーション、相互理解を深めることを目的に開催) (GDE/KEK)

  45. GDE 中間報告書 (Technical Progress Report) 完成 (GDE)

  46. Lyn Evans氏、リニアコライダー新組織のディレクターに (将来加速器委員会 プレスリリース日本語)

  47. 長年探索してきたヒッグスボゾンとみられる粒子をCERNの実験で観測 (LHC アトラス実験)

  48. 日本創成会議「地域開国:グローバル都市創成」を提言 ( 日本創成会議 )

  49. 加速器 TDR(技術設計報告書), 測定器 DBD(詳細ベースライン設計報告書)
    最終ドラフト完成 (GDE)

  50. 次世代直線型衝突加速器計画を推進する新組織:リニアコライダー・コラボレーション (LCC) 発足 - ILCとCLICがひとつに - ( LCC )

  51. 技術設計書 (TDR) および検出器詳細基礎設計書 (DBD) を刊行 ( LCC )

  52. ILC 推進準備室を設置 (KEK)

  53. 将来加速器委員会からの声明、今後の世界の高エネルギー物理研究の成果に期待 (ICFA)

参考文献

1.「50年をかえりみる」素粒子実験と加速器−戦後の日本を中心に− 西川哲治 2.「加速器の原理 シンクロトロン及びストレージング」神谷幸秀 1984 3. 星空とKEK 〜 学園都市と歩んだ30年 〜 2003.7.10 4. 加速器の歴史 〜 世界と日本の研究所 〜 2003.12.11 5.「ILCのここまでの成果と今後の展開」横谷 馨 2006.8.29 6. 「リニアコライダーの加速器物理」横谷 馨 2007.6.27-29 7. JLC計画 Home page 8. JLC計画推進に関する提言など 9. リニアコライダー計画推進委員会 10. ILC Reference Design Report 2007.9.4 11. SB2009 - Rebaselining Proposal 2009.12.17 12. 高エネルギー物理学の社会史 平田光司 (総合研究大学院大学) 2010.6.10 13. International Linear Collider Progress Report Lyn Evans and Akira Yamamoto 2015.7 14. KEKの取り組み 岡田安弘 2015.7

Editor: Kaoru Yokoya, Toshiaki Tauchi, Tomiko Shirakata