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新材料開発技術 ADVANCED 4D NANO DESIGNが日本ゴム協会賞を受賞

物構研トピックス
2016年6月 6日

住友ゴム工業がSPring-8、J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)、スーパーコンピュータ「京」の連携活用により開発したタイヤ用新材料開発技術「アドバンスド 4D ナノデザイン」が、第28回日本ゴム協会賞を受賞しました。 この賞は、日本ゴム協会が設けたもので、ゴムならびにその周辺領域における科学、技術又はその産業分野の発展に寄与した者に与えられます。

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授賞式の様子(画像提供:住友ゴム工業株式会社)
図1 耐摩耗マックストレッドゴム搭載タイヤ(コンセプトタイヤ)

タイヤ用ゴムには、低燃費性能とグリップ性能という相反する性能を両立させつつ、耐摩耗性能も求められます。こうした開発において住友ゴム工業では、タイヤ用ゴム内部の構造と運動性の詳細解析のために先端大型実験施設を横断的に活用し、新材料開発技術を確立しました。この技術を活用し開発されたコンセプトタイヤでは、低燃費性とグリップ性を維持しながら耐摩耗性能を200%に向上させることが確認されました。

このような、放射光X線・中性子・シミュレーションの連携解析による新材料開発技術が、ゴム産業の発展に大きく貢献すると認められました。 今後は、この新技術を活用することで材料開発のスピードアップ、高性能で経済性と環境性に優れたタイヤの開発が期待されます。

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