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サマーチャレンジ秋実習を実施

物構研トピックス
2016年11月14日

11月12日(土)、13日(日)の二日間、サマーチャレンジに参加した学生たちが再び集まり、量子ビームを利用した実習が開催されました。物質・生命コースでは5つの演習班があり、フォトンファクトリーとJ-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)に分かれて夏の演習の続きとして、実際に研究者が行うように放射光や中性子、ミュオンを用いた測定とデータ解析を体験しました。

サマーチャレンジは、大学3年生を主な対象として基礎科学を担う若手の育成を目的に行っているサマースクールで、今夏は8月18日から26日まで実施されました。夏期は加速器が運転停止しているため、ビームを使用しない演習を行っていますが、より実際の研究に近い体験をするため、「物質・生命コース」では加速器の運転時期に量子ビームを用いた実習を行っています。

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左:夏に作成したタンパク質の結晶を測定。中:夏に作成した試料をXAFS測定用に準備している様子。右:夏に組み立てた質量分析器をセッティングする様子。

フォトンファクトリーではタンパク質の結晶構造解析(M03)、重元素のXAFS測定(M04)、気体分子の質量分析(M05)の3班が、MLFでは磁性特性のミュオンスピン緩和観測(M01)、シリカガラスとクオーツの構造解析(M02)の2班が実習を行いました。夏に作成した試料を実際に放射光やミュオンで測定したり、夏に電子線など別の手段で測定した試料を、放射光や中性子で測定して、それぞれの特徴や違いを学びます。時間内に終わらなかった解析は、宿題としてそれぞれ持ち帰り、まとめます。

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左:シリカガラスを中性子で測定。データが出始めたところ。右:夏に作成した超伝導体をセッティングする様子。

本物の研究者に混ざり、同じ施設で実験をする。他ではなかなか味わうことのできない経験が学生たちを成長させていきます。あっという間に過ぎた二日間、長い長い学生たちのチャレンジが終了しました。


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