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中性子散乱が切り開くサイエンス ~第16回日韓中性子科学研究会~

物構研トピックス
2018年1月18日

第16回目となる日韓中性子科学研究会(16th Japan-Korea Meeting on Neutron Science)が、2018年1月8日〜10日、東京大学 柏の葉キャンパスにて開催されました。 この研究会は2000年に「日韓中性子散乱研究交流会」としてKEKつくばキャンパスで開かれたのが始まりで、その後毎年、日韓でホストを交代しながら開催してきたものです。 今回は日本側がホストと言うことで、東京大学 物性研究所(ISSP)中性子科学研究施設とJ-PARC 物質・生命科学実験施設(MLF)が主体となり、ISSP・J-PARC合同ワークショップとしての開催となりました。

施設報告、磁性・強相関電子系、産業利用、装置開発、バイオ・ソフトマター、液体、若手研究者による口頭セッションとポスターセッションを行い、63件の発表がありました。 参加者は韓国から29名、日本から58名の計87名でした。
これまで、日本側はJAEA 研究用原子炉 JRR-3の停止やMLFのターゲット問題、韓国側は原子力研究所 研究用原子炉 HANARO(High-flux Advanced Application Reactor)の耐震性の問題による長期シャットダウンなど、お互いに問題が相次いでいました。 しかし今回は、MLFのターゲット改修に続いて、HANAROも昨年12月に再稼働してユーザー利用運転に向けて調整が始まり、さらに日韓ともに若手の参加者が多かったと言うこともあって、全体的に明るい雰囲気に満ちた会議となりました。

次回の日韓中性子科学研究会は来年1月に韓国・慶州で開催される予定です。

関連情報東京大学物性研究所・附属中性子科学研究施設「日韓中性子科学研究会のご案内」