ハイライト

KEKキャラバン隊が行く

2011年4月14日

KEKでは学校や社会施設などで行われる授業のサポートや、地方自治体、NPO等の団体が企画する講習会や勉強会などに講師を派遣するKEKキャラバンプロジェクトを行っています。2月、3月は各地に出向いて多くの出前授業を行いました。

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図1

奈良教育大学付属中学校の3年生に授業をする坪山氏

2月9日(水)、奈良教育大学理数教育センターとの連携により、同大学付属中学校の3年生4クラス160名を対象に、素粒子原子核研究所の坪山透氏が「宇宙の始まり」についての講義を行いました。授業を受けた生徒からは、「素粒子と宇宙がつながっていることがわかった」、「難しかったが、宇宙への興味がわいた」といった感想が寄せられました(図1)。

2月14日(月)には、日本大学三島高等学校で3年生40名を対象に、素粒子原子核研究所の藤本順平氏が「宇宙の始まりと加速器」についての講義、および霧箱実験を、翌2月15日(火)には、長野県の伊那北高等学校の2年生80名を対象に講義を行いました(図2、3)。

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図2

伊那北高等学校での授業風景

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図3

伊那北高等学校での授業風景

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図4

宇宙についての質問に答える精華小学校の児童達


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図5

恵泉女学園高等学校での授業風景


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図6

体育座りの二の宮小学校の児童の前でKEKキャラバン授業


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図7

神戸市立青少年科学館へ行くKEKキャラバン隊

2月22日(火)は、神奈川学園精華小学校の6年生児童80名(40名で2クラス)に対し、素粒子原子核研究所の樋口岳雄氏が「素粒子の研究 ~小林・益川理論~」と題し、素粒子物理学の入門的な講義を実施しました。「クォークはこれ以上分解することはできないのですか?」との質問が出るほど、講義に集中した児童達でした(図4)。

2月24日(木)には、恵泉女学園高等学校の2年生23名に対し、45分授業2コマで素粒子原子核研究所の大森恒彦氏が「宇宙をつかまえる」と題し、物理法則の普遍性から説き起こし、KEKが行っている加速器を使った宇宙・物質・生命の研究に関する授業を行いました(図5)。

3月に入ってからも、1日(火)には、つくば市立二の宮小学校の5年生115名に「宇宙はなにからできているんだろう」をテーマに2コマ70分の授業を行ってきました。「原子をこわすと陽子、陽子をこわすとクォークがでてきてマトリョーシカみたいでおもしろかった」、「うちゅうはつぶつぶでできていることが一番おもしろかった」と授業に楽しんでもらえました(図6)。

3月6日(日)にも、神戸市立青少年科学館で小学生から中学生とその家族を対象として催し、理科入門教室「宇宙はなにからできているんだろう」(68名聴講)と簡単物理実験「霧箱で素粒子の観察にチャレンジ」(34組、68名参加)の実施に、KEKから4名の職員を派遣しました。「とても小さいつぶどうしをしょうとつさせることができるのはなぜかということが気になりました(小6)」、「電子やクォークがどれぐらいの重さなのかが知りたい(小3)」など、ますます知りたいことができたようです(図7)。

また、同日3月6日(日)には、東京・上野の国立科学博物館で催された第3回HOPEミーティングジュニアに放射線科学センターの岩瀬広氏が出向き、科学に関心を持つ全国の小学4年生から中学3年生の生徒20名が霧箱の製作と放射線観察を行いました。

今年度もKEKキャラバン派遣の御要望を承ります。お届けします、科学に夢中。


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