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last update:08/08/06  
「量子ビーム基盤技術開発プログラム」課題採択決定
 
 
KEKは、平成20年度「光・量子科学研究拠点形成に向けた基盤技術開発」の「量子ビーム基盤技術開発プログラム」において、幹事機関として以下の2課題が採択されました。
 
本プログラムは、基盤技術としての量子ビーム技術の発展と普及に資するべく、汎用性・革新性と応用性が広く、5年程度で実現可能な量子ビーム技術に係る研究テーマについて、オールジャパンの体制でネットワーク研究体制を構築しながら研究を行うことを目的としています。本プログラムの「次世代ビーム技術開発課題」では、将来的な加速器開発に役立つ基盤技術の構築に向けた革新的な加速器技術などの要素技術開発を、「高度化ビーム技術開発課題」では、新たな量子ビーム利用の基盤技術の構築に向けた汎用性の高いビームライン技術等の要素技術開発を実施します。
 
(1)次世代ビーム技術開発課題
「超伝導加速による次世代小型高輝度光子ビーム源の開発」(拠点責任者:浦川順治教授)
 
超伝導高周波加速器技術とレーザーパルス蓄積技術の融合によって、ポストゲノム時代の生命科学研究、ナノ構造解析、創薬、医療診断、マイクロリソグラフィへの利用を画期的に飛躍させる軟X線から硬X線領域の小型高輝度X線発生装置(10メートル×6メートル程度)を実現します。本装置実現のために、高品質大強度電子ビーム生成装置、大強度・高電界超伝導高周波加速装置、高品質短パルス大強度レーザー蓄積装置、ミクロン精度での電子ビーム軌道制御技術及び、レーザー光路精密調整といった技術の実用化を図ります。よって、超伝導高周波加速器技術を使った5ナノメートル〜0.025ナノメートル波長領域の小型高輝度X線発生装置の開発とその実用化に必要な基幹技術の確立を行うことを目的としています。
 
(2)高度化ビーム技術開発課題
「軟X線の高速偏光制御による機能性材料の探究と創製」(拠点責任者:雨宮健太准教授)
 
タンデム配置の可変偏光アンジュレータとキッカー電磁石を組み合わせることで、10Hz(ヘルツ)程度の軟X線の高速偏光スイッチング技術を開発し、ロックイン法による円二色性・線二色性シグナル検出精度の飛躍的な向上、および波長分散型の偏光依存軟X線吸収分光法と光電子顕微鏡を組み合わせたリアルタイム位置分解分光を実現することを目的としています。さらに、新たな指針に基づく新規材料の創成を目指して、スピンエレクトロニクスの基礎研究から実用までをカバーする強相関電子系、希薄磁性半導体、磁性薄膜・多層膜の磁性を解明するとともに、表面動的過程における種々のサイトでの化学種の量と構造を実時間追跡することを目的としています。
 
 
関連サイト:
 平成20年度「光・量子科学研究拠点形成に向けた基盤技術開発」の課題・実施機関の決定について
  http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/07/08072808.htm
 「量子ビーム基盤技術開発プログラム」採択課題一覧
  http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/07/08072808/004.htm
 
 

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