秋の実習について

課題一覧

秋演習#1「タンパク質の形を見てみよう」(AR-NW12A)

夏の実習では、加速器が運転しておらずX線が利用できないため、X線回折データの処理から構造解析にかけては、既に測定したデータを用いて実習を行いました。秋の実習では、実際に加速器から発生するX線を用いて、夏の実習中に自身が作成したタンパク質結晶から回折データ収集と構造解析を行います。

秋演習#3「“ありえない磁石”を作る」(BL-7A)

夏の演習では、磁気光学Kerr 効果を用いて薄膜磁石全体のスピンの向きを調べました。ここでは円偏光放射光を使ったX 線磁気円二色性という手法を用いて、磁石を構成するそれぞれの元素の役割を詳しく調べます。

秋演習#4「ダイヤモンドの窓から超高圧の世界を覗く」(BL-18C)

ダイヤモンドを使った超高圧発生装置(ダイヤモンドアンビルセル=DAC)を用いて、超高圧下で物質が色々な状態に変化する様子を調べる実験を行います。夏の実習では水/氷の圧力による変化を光学顕微鏡とラマン分光法によって調べました。光学的な測定では、物質のマクロな形状や水分子の振動の様子から液体や固体の違いを明らかにすることが出来ました。秋の実習では更に一歩踏み込んで、その違いがどの様な内部構造=水分子の配列の変化によってもたらされたのかを、放射光を用いたX線回折法によって解析します。

秋演習#5「放射光イメージングー何が見えるのだろう?」(BL-14C)

夏の実習で製作したCT測定システムと解析プログラムを用いて放射光X線CTの測定およびデータ解析を行い、その原理や最先端の研究方法を学びます。

秋演習#6「質量分析器を組み立ててみよう」(BL-20A)

放射光を用いて、原子・分子の光電離過程により生じるイオンを、質量分析器により測定する。放射光から得られる光は、波長を変えて取り出すことができる。そこで、原子・分子に照射する波長を変えて、光電離過程を調べる。そして、夏の実習で行なう電子衝撃による電離過程と比較する。