アブストラクト: |
電子・陽電子衝突実験において観測される、いわゆるtwo-photon process、 $e^+ e^- \to(e^+ e^- \gamma^* \gamma^*) \to e^+ e^- + hadrons$の散乱は、 中間状態の(仮想)光子の構造関数を導入することによって記述することが できる。このうち、反応過程のエネルギースケールが十分大きい場合 ($\Lambda2 \ll P2 \ll Q2$)には、ハドロン的な寄与が抑制されるために、 光子の構造関数を有効結合定数での展開として量子色力学から摂動論的に 予言することができる。 今回は、仮想光子構造関数$F_2^\gamma$、$F_L^\gamma$に対する摂動論的 量子色力学による高次補正とその計算手法を紹介します。
(Ref. arXiv:hep-ph/0703296)
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