日時: |
2012-05-25 15:00 - 16:00 |
場所: |
計算科学センター北棟第一会議室 |
会議名: |
光子構造関数における質量効果の量子色力学での解析 |
連絡先: |
湯浅富久子 |
講演者: |
渡辺 則之 (計算科学センター) |
講演言語: |
日本語 |
アブストラクト: |
現在CERNで行われているLarge Hadron Collider(LHC)実験で新しい物理が発見されると、その結果を精査するためにInternational Linear Collider(ILC)実験のような高エネルギー電子•陽電子衝突実験が必要になってくる。そこであらわれるシグナルを正確に解析するためには標準模型、特に量子色力学についての深い理解が必要不可欠である。またILC実験では2光子過程がバックグラウンドとして大きな散乱断面積を占めることが知られており、この過程を正確に解析しておく事は重要である。特にある運動量領域では、2光子過程の散乱断面積を光子の構造関数と呼ばれる散乱断面積に比例した関数として解析することが可能である。さらにILCのような高エネルギー実験では終状態に重い粒子が生成されるので構造関数を重いクォークの効果まで含めて解析しておく必要がある。
構造関数の解析は量子色力学の理解、実験のバックグラウンドの両面から有用であり、本セミナーではそれらの構造関数の量子色力学を用いての計算手法および解析結果を示す。またそれらの構造関数を用いた興味深い規則についての紹介を行う。
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