| アブストラクト: |
電子の反粒子である陽電子は，空孔プローブ，電子運動量分布（フェルミ面）計測ばかりではなく，最表面構造・組成プローブとしても特徴ある情報をもたらす。
一方で手法開発の課題としてマイクロプローブ形成があるが，我々は磁場からの切離しや透過型再減速材の開発などにより高効率でのマイクロビーム化に成功した。そこで，2007年初頭からKEKの低速陽電子実験施設にマイクロビーム形成ラインおよび透過型陽電子顕微鏡を構築し，2008年透過陽電子像の取得に成功した。
ここでは，陽電子の基礎とそのマイクロビーム形成法，KEK陽電子ビームラインの詳細，透過型陽電子顕微鏡像とその解析結果について報告する。 |
