日時: |
2010-11-02 14:00 - |
場所: |
4号館1階4号館セミナーホール/(TV会議)東海1号館1階116室 |
会議名: |
時間分解XMCD-PEEMによるサブナノ秒領域でのスピンダイナミクス |
連絡先: |
足立 伸一 |
講演者: |
福本恵紀 (東京工業大学、JST-CREST) |
講演言語: |
日本語 |
アブストラクト: |
スピンダイナミクスに関する研究は、次世代の記録媒体への応用を目的として、盛んに行われている。しかし、そのダイナミクスには、様々な磁気エネルギーが関与し、完全に理解されていないのが現状である。
強磁性体は磁気双極エネルギーと磁壁エネルギーの競合により磁区を形成する。磁性薄膜では、膜に対し垂直方向への漏れ磁束(磁気双極エネルギー)を小さくするためにスピンは面内方向を向く。多層膜化することで層間の磁気的相互作用も発生する。一方、ミクロンサイズに加工された円盤型の磁性体においても磁気双極エネルギーが作用し、渦状のスピン構造を持つ。
これら磁性体の磁場印加に対するスピンダイナミクスを観測するために、放射光円偏光X線をプローブ光とし、パルスレーザーまたはパルス電流により発生したナノ秒幅の磁場をポンプとした、時間分解XMCD-PEEM測定を行った[1,2]。時間分解能は、放射光パルス幅の約100psであり、空間分解能は、200から500nmであった。さらに、放射光を利用することで元素分解能も持つ。
最後に、これから導入する時間分解Laser-PEEM装置を紹介する。
[1] Fukumoto et al., PRL, 96, 097204(2006).
[2] Fukumoto et al., RSI, 79, 063903(2008).
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