講演会

日時: 2010-10-08 17:00 - 18:00
場所: 4号館1階セミナーホール
会議名: 第43回素核研金茶会 - 超高強度レーザーを用いた核物理・素粒子物理研究の可能性
連絡先: takeshi.komatsubarakek.jp
講演者: 高部英明  (大阪大学レーザーエネルギー学研究センター)
講演言語: 日本語
URL: http://kincha.kek.jp/
アブストラクト: 今年はレーザーが誕生して50周年。ルーブル美術館で開催された50年記念式典に招待され、関連分野7人のノーベル賞学者の講演を聞いてきた。圧巻は1964年にレーザーの原理でノーベル物理学賞に輝いたC. Towns。95才でも張りのある講演に感動した。90年代に入り、この式典の運営委員長であるG. MourouによりCPA法が発案され、レーザーの強度を1万倍近くに高めた超高強度レーザーが登場。小さな研究室でも最先端の研究ができることになり、研究人口が増えた。そんな頃、私は超高強度レーザーの大型装置(Joule数の大きい)を建設すれば、核物理の研究ができる、電子陽電子プラズマを生成し高エネルギー宇宙物理の模擬実験ができる、等と考えていた。さらには、素粒子の集団現象(例えばQGPのような)の研究ができないか、など考えJ-PARCによる中性子方式の核変換でなくレーザーによる核変換の計算を行ったりした。これに関しては2001年の物理学会シンポジウムを湯川哲之氏と実施した。その後、超高強度レーザー生成の相対論的電子群による対生成と電子対プラズマの生成過程を研究し、米国リバモア研の実験データの解析をした。パイ対生成も論文化したころ、阪大で従来の3桁強度の高い「エクサ」レーザー建設を提案。現在、そのレーザーを真空中に集光し作られる高強度電磁場で素粒子との相互作用がどうなるか検討を始めたところです。聞いてくださる方で興味を持った人の知恵をお借りしたく、講演をさせていただきます。

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