アブストラクト: |
放射光用全反射集光ミラーの精密な形状計測法として、干渉計やLong Trace Profiler (LTP)などが開発されている。しかしながら、これら既存の計測装置では、非球面形状や1m以上の大型ミラーの形状を高精度 で計測することは困難であると思われる。そこで本研究では、トロイダル形状のような非球面や、1m以上の巨大ミラーのスロープエラーを0.1mradの精度で測定ができる形状計測装置の開発を行っている。本測定法は、 2軸2組の回転運動を用いてミラー上の各点での法線ベクトルを測定し、ミラー面の傾きを積分することにより形状を得る。本測定法の特徴は、参照面を用いずに、回転運動のみにより、ミラー表面のスロープをダイレクト に測定出来ることである。回転運動によってスロープの測定を行うため、ゴニオメータの回転制度が非常に重要である。本報告では、使用しているロータリーエンコーダの読み取り角度補正法と、様々なミラー形状による 測定精度の検証をおこなった結果と今後に残されている問題点について述べる。 |