アブストラクト: |
SLC26ファミリーは上皮膜に発現し、様々な陰イオンを輸送する膜蛋白である。これまでの研究の結果、SLC26輸送体ファミリーのいくつかは、上皮膜の特にapical membraneに存在しており、管腔内へのイオン輸送に重要な役割を果たしていることが明らかとなってきた。我々は外分泌腺上皮膜における重炭酸イオン輸送メカニズムを解明する過程で、SLC26輸送体のいくつかはABCトランスポーターであるCFTRクロライドチャネルと輸送体複合体を形成し、共役してイオン輸送を行っていることを明らかにした。さらに、SLC26輸送体の細胞内ドメインであるSTASドメインは、 CFTRの調節ドメインであるRドメインと直接結合し、相互に機能的な調節を行っていること発見した。
本セミナーでは、これまでのSLC26輸送体研究の進歩について概説する予定である。
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