日時: |
2006-10-13 14:00 - 15:00 |
場所: |
4号館 3階345号室 |
会議名: |
測定過程の数理と観測問題 |
連絡先: |
津田 |
講演者: |
小澤 正直 (東北大学大学院 情報科学研究科) |
講演言語: |
日本語 |
アブストラクト: |
量子力学では、量子力学系はヒルベルト空間で表され、観測量がその上の自己共役作用素、状態がそのベクトルで表される。この基本的公理体系は、観測量の非可換性を許容し、そこからエネルギーの量子化が説明され、不可避な不確定性と測定の擾乱の存在が導かれる。このような数学的枠組みから、物理学的に可能なあらゆる測定過程を特徴づけることができ、それは完全正写像値の測度で表される。この数学的理論から、これまで、曖昧な定義に基づいて不確かな議論が重ねられた観測問題についても、いくつかの明確な議論を導くことができる。本講演では、波束の収縮、射影測定、フォン・ノイマンの鎖、測定相互作用、不確定性原理など従来、不明瞭な概念構成から不確かな取り扱いがされてきた問題について、新しく厳密な取り扱いを紹介する。
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