理論セミナー

日時: 2008-09-16 16:00 - 17:00
場所: 研究本館3階321室
会議名: 高エネルギー原子核衝突実験におけるheavy quarkの研究とQCD物質の性質 (日本語/Japanese)
連絡先: 津田
講演者: 坂井真吾氏  (University of California, Los Angeles, Physics and Astronomy)
講演言語: 日本語
アブストラクト: ブルックヘブン国立研究所RHIC加速器における高エネルギー原子核衝突実験の目的は、宇宙初期に存在したと考えられているクオークグルーオンプラズマ(QGP)の生成とその性質の研究である。RHICにおける核子対あたり200 GeV の金・金衝突では、衝突によりエネルギー密度が〜15 GeV/fm3 に達すると考えられている。これはQCDで予言されているQGP生成に必要なエネルギー密度 1 GeV/fm3 を超えており、QGP生成の期待がもたれている。RHICでは高横運動量での粒子生成の抑制や、粒子放出における方位角異方性など興味深い結果が得られている。これらの実験結果は衝突により高温・高密度の物質が生成されたことを示唆していると考えられている。本セミナーではRHIC実験におけるheavy quark(charm quark とbottom quark)の研究結果や、衝突によって生成された物質の性質について議論する。

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