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last update: 07/10/03  
 機構長コラム
   
鈴木 厚人 機構長
2007.10.03
新しいフェーズを迎えるKEK

昨年4月来の1年半の歳月は、私に1年の会計年度中に起こるべき仕事のフルメニューを提供してくれました。この機会に、KEKが今後直面するであろう数々の課題に関して、私の考えを逐次お伝えすることにします。このため、KEKのウェブ・サイトに機構長コラムを新たに立ち上げました。

KEKで進行中の様々な研究プロジェクトは、今後、新たな展開を迎えようとしています。日本原子力研究開発機構(JAEA)との共同プロジェクトであるJ-PARCでは、物質・生命科学実験施設への最初の陽子ビームが2008年に、最初の30ギガ電子ボルトの陽子ビームとニュートリノ・ビームが2009年に供給される予定です。J-PARCの運転開始が間近に迫っています。一方、KEKBの積分ルミノシティの目標値は1(ab)-1 ですが、2008年度の終わりにこの目標は達成できる予定です。KEKBの次にどのような計画を進めるかをまもなく決定しなければなりません。放射光科学のコミュニティでは、次世代の放射光源としてエネルギー回収型リニアック(ERL)の研究開発を提案しています。この提案では、ビームエネルギー;60〜200MeVを実現する小型ERLの開発を皮切りに、段階的に研究開発を進めることが求められています。国際リニアコライダー(ILC)の研究開発は、基準設計(RDR)から技術設計(EDR)の段階へと進みつつあります。予定されているスケジュールにそって、精密な技術設計を行うためには、かなりの予算が必要になります。一方、海外に目を向けると、CERNのLHC計画は2008年から実験が開始されます。KEKはこのプロジェクトに深くかかわってきました。そして、まもなくワクワクするような成果が期待されます。

これらKEKや海外の研究プロジェクトの展開状況を考慮すると、KEKの研究プロジェクトの将来構想を明確にする必要があります。将来構想の年次計画、すなわちロードマップは近々改訂され、関連するコミュニティに提示される予定です。さらに、ロードマップに掲げられたプロジェクトを実現するためには、予算獲得の戦略構想や機構の運営組織の強化が不可欠となります。

次回のこのコーナーではKEKの将来計画のロードマップについての私の考えを述べます。
 
 
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