荻津透超伝導低温工学センター長がIEEE 応用超伝導分野の功労賞を受賞
共通基盤研究施設 超伝導低温工学センター長・荻津透教授がIEEE(アメリカ米国電気電子学会)CSC(Council on Superconductivity)の2022年Award for Continuing and Significant Contributions in the Field of Applied Superconductivityを受賞しました。この賞は、応用超伝導の分野において長期に渡り継続的かつ重要な貢献を行ってきた業績を表彰するものです。
荻津教授の授賞理由は「超伝導の応用分野における継続的かつ多大な貢献に対して」として、
- 高エネルギー物理学および医療応用のための超伝導加速器磁石の設計、測定、解析に対する数多くの貢献とその学術的出版物に対する高い評価
- 特にJ-PARCニュートリノ実験用の超伝導マグネットシステムの開発、建設、据付、試運転を、複合機能超伝導ダイポールの革新的な設計に基づいて行い、世界的な共同作業を重要なリーダーシップを発揮して成功に導いたこと
が挙げられています。
荻津センター長のコメント:
このたびこのような栄誉ある賞をいただき大変光栄に存じます。受賞理由の大きな部分はKEKにとっても重要なプロジェクトであったJ-PARCニュートリノ実験のための超伝導マグネットシステムの開発、建設、据付、試運転で、これは超伝導低温工学センターが素粒子原子核研究所低温グループと協力して素核研や機械工学センターなどKEK内の多くの組織やT2K、 米ブルックヘブン国立研究所(BNL)、 欧州合同原子核研究機構(CERN)などのコラボレーターとの協力で構築した国際的なチームワークの中での成果です。このたびチームを代表してこのような賞を受賞できたことを大変光栄に思っています。またこの計画に限らず私がこの分野で長年やってこられたのはKEKのスタッフの皆さんや多くのコラボレーターの温かいご支援があってこそだと思っています。この場を借りて御礼申し上げたいと思います。