高エネルギー加速器研究機構 共通基盤研究施設

超伝導低温工学センターの大畠洋克技師が令和2年度文部科学大臣表彰研究支援賞を受賞

共通基盤研究施設超伝導低温工学センターの大畠洋克技師が令和2年度文部科学大臣表彰研究支援賞を受賞しました。受賞業績は「大型極低温システム建設運用によるニュートリノ実験への貢献」です。

ニュートリノが飛んでいる間に別の種類のニュートリノに変わってしまう、ニュートリノ振動という現象は、発見以来その解明のための実験が世界中で進められています。 J-PARCの大強度陽子ビームを用いたT2K 実験もその一つで、ミューニュートリノから電子ニュートリノへの振動を発見するなど、目覚ましい業績を上げています。大強度陽子ビームは、ニュートリノを生成するターゲットステーションまで、約150 mの超伝導磁石システムによって運ばれます。このシステムの構築と運用には、高い経験と技術が要求されました。

今回の受賞の対象となった支援は、「上記超伝導磁石システムにおいて必須となったシステム本体を冷却する大型極低温システムおよびシステムの超伝導磁石の性能試験を行うための大型極低温システムの構築及び運用を行い、T2K 実験の安定的な成果に大きく貢献した。また、システムの運転を行いながら更なる運転制御の最適化を行い、運転効率の大幅な改善に貢献した。これにより2011 年のKEK技術賞を受賞している」というものです。

新型コロナウイルス対策のため4月に予定されていた授賞式は行われませんでしたが、5月28日、KEK機構長室で機構長より賞状と副賞の授与が行われました。大畠技師は、「今回の受賞は、本来私個人の受賞ではなく、前低温セクションリーダーの荻津さん、現低温セクションリーダーの槙田さんを筆頭として、ニュートリノ超伝導システムの建設・運用に関わったスタッフが受賞の対象になったと思っております。」と語っています。


賞状を手にする大畠技師。向かって右は荻津超伝導低温工学センター長。背景は本受賞の対象設備になった超伝導複合電磁石の断面と超伝導複合コイル端部(荻津氏傍)。

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