高エネルギー加速器研究機構 共通基盤研究施設

研究成果・受賞

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2021年10月18日crc

格子ゲージ理論シミュレーション

標準理論の検証とそれを超えた物理の探索を行うための格子(lattice)ゲージ理論シミュレーションを行っています。

目的・ビジョン

ハドロンの性質や粒子衝突におけるハドロン散乱振幅を定量的に調べます。

概要

素粒子であるクォークの間に働き、原子核を形作る核力の源である強い相互作用は、量子色力学(Quantum Chromodynamics, QCD)というゲージ理論によって記述されます。QCDはその結合の強さが距離とともに増大するという特徴を持つため、結合定数によって展開する摂動論的手法は、高エネルギー、即ち近距離では有効ですが、低エネルギー領域では破綻し、解析的な計算は困難です。

このため、クォークを構成要素に持つハドロンの性質や粒子衝突におけるハドロン散乱振幅などを定量的に調べるには、なんらかの非摂動的手法が必要とされます。格子QCDは場の理論としてのQCDを4次元立方格子上で定式化したもので、経路積分を数値的に実行することにより、第一原理であるQCDに基づいた計算を摂動展開によらずに実現できます。

以下の項目の研究を進めています。

(1) 格子上の厳密なカイラル対称性を持つ理論による大規模シミュレーション
(2) 標準理論を超えた物理の探索のためのゲージ理論の構造の解析
(3) 計算科学のためのアルゴリズムとシミュレーション手法の研究

補足説明

近年の理論的進展、計算機の発達、アルゴリズムの改良などによって、格子QCDシミュレーションの精度や信頼性は大きく向上し、素粒子・原子核の物理現象を理解する上で重要な役割を果たしています。 動的なクォークの自由度として 2+1 (u,d,s クォークに対応)を含む計算も多くのグループによって行われ、フレイバー物理に現れるハドロン行列要素への応用も盛んです。これらのシミュレーションによって生成されたゲージ配位のデータを共有するための枠組みも国際的に議論され、ILDG (International Lattice Data Grid)として2006 年より正式運用が始まりました。

また格子ゲージ理論は、標準理論を構成するQCDのみならず、他の場の理論の解析にも適用できます。標準理論を超えた物理としLHC実験でも注目されている、超対称性理論やテクニカラー理論に対しても、非摂動的な解析を行うことができる手法として注目されています。

2017年04月18日mecmedia

タンパク質結晶構造解析の試料準備作業を支援する協働ロボットの記事が山梨日日新聞に掲載されました.

2017年01月02日cryopaper

LHC高輝度化アップグレード計画

中本 建志

2017年01月01日cryopaper

LHC高輝度化アップグレードのためのビーム分離超伝導双極磁石開発

低温工学, Vol. 52, No. 3, (2017) pp.149-156
菅野 未知央

2016年03月19日cryopresen

LHC加速器13TeVの運転状況と今後の展望

素粒子論領域,ビーム物理領域合同シンポジウム『LHC13TeVの物理成果と今後の展望』
日本物理学会2016年第71回年次大会素粒子実験領域
東北学院大学 泉キャンパス
中本建志, Oral

2016年01月02日cryopaper

Study of Magnetic Field Measurement System for g-2/EDM Experiment at J-PARC

IEEE TRANSACTIONS ON APPLIED SUPERCONDUCTIVITY · JANUARY 2016
K. Sasaki · T. Mizutani · M. Iio, et al.
10.1109/TASC.2016.2530686

2016年01月01日cryopaper

Development of a 200 mm short model of beam separation dipole for HL-LHC upgrade

IEEE TRANSACTIONS ON APPLIED SUPERCONDUCTIVITY · JANUARY 2016
S. Enomoto · M. Sugano · T. Nakamoto, et al.
10.1109/TASC.2016.2529018

2015年11月01日cryoprize

2016 Breakthrough Prize in Fundamental Physics by Fundamental Physics Prize Foundation

荻津透、中本建志、ほかT2K Collaborationとして
the fundamental discovery and exploration of neutrino oscillations, revealing a new frontier beyond, and possibly far beyond, the standard model of particle physics

GRACE

素粒子の理論式から、素粒子反応の確率を表す反応断面積を計算するプログラムGRACEに関する研究・開発を行っています。

GRACEで行う、多様な素粒子衝突反応の、高次補正を含む精密な大規模な理論計算に必要な記号処理や、数値計算法の研究開発を行っています。

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