職員各位 2005年度技術交流会の開催案内について 2005年11月10日 技術部門連絡会議 技術交流会実行委員 標記の技術交流会を下記要領にて開催しますので、万障お繰り合わせの上、ご出席をお願いします。 技術交流会のテーマについては、各研究所・施設でJ-PARCに関係した技術者に講演して頂き、 多くの技術者に建設や開発の新しい技術を紹介して頂き技術者の技術交流の場にしたいと思います。 記 日時 11月28日(月曜日) 時間 13時30分〜 場所 4号館 セミナーホール 講演者及び講演題目は以下の通りです。 1・講演者:白壁義久 講演題目:J-PARC 50GeV主リング用両極性速いビーム取り出し装置 概要 J-PARCの最終段加速器である50GeV主リングでは、ニュートリノ振動実験施設へビームを送り出すための 速いビーム取り出し装置が開発進行中である。この装置は、限られた周長の中で緊急時のビームアボート 装置としても機能することを要求されており、そのために世界的にも類例の無い両極性取り出し機能が 新規に開発されている。本装置の概要、ならびに開発の現状を報告する。 2・講演者:大越隆夫 講演題目:電磁石の給電方法 概要 J-PARC 50GeV陽子シンクロトロン(MR)の主電磁石(偏向電磁石・四極電磁 石)への給電方法については ホロコンダクター・ブスバー・ケーブルの3つについて検討している。どの方法においても設置場所等からの 制約条件があるため長所短所がある。検討の途中であるので意見をお聞かせ願いたい。 3・講演者:牧村俊助 講演題目:J-PARCにおけるミュオン標的チェンバシステムの製作 概要 ミュオン科学研究施設では世界最高強度のパルス状ミュオンビームを発生するために研究開発を行っている。 ミュオン標的として等方性黒鉛を用いるが、高度に放射化するため保守作業を考慮し、高さ3m程度の真空 チェンバに格納される。 外部遮蔽体も含め約60トンの標的チェンバシステムは本年度納入予定であるが、標的位置決め機構、 材料選定など製作に関し留意していることを報告する。 4・講演者:藤森寛 講演題目:J-PARCにおける大口径電磁石の設計 概要: 大強度陽子加速器(J-PARC)において、3GeVシンクロトロンから出射した324πmm*mmradの陽子ビームを 物質生命科学実験施設まで約320m輸送するライン(3NBT)に設置する電磁石の磁場一様性は、中心軌道のBL積、 GL積からの変位としてdBL/BL<5E-4 (偏向電磁石)、dGL/GL<3E-3(四極電磁石)とすることが要求される。 これらの電磁石の計算と磁場測定の比較、およびその最適化について報告する。 5・講演者:鈴木善尋 講演題名: 電磁石電源の維持管理と制御 概要 電磁石電源の維持管理と制御とは別のことと思われる方が居るかも知れませんが、これは一つのこととして 考えることが重要です。特に12GeV-PSカウンターホール、ニュートリノビームラインのような大きな施設では 、そこに配置される多数の電源装置の巡視は大変な時間と労力を必要とします。この状況の把握、集中監視、 管理はコンピュータを利用し合理化が可能です。ユビキタスの時代と言われるように、確かに、色々な 計器・装置はアナログからデジタルに置き換わり、些細な計器にまで通信機能がある時代です。これらの名も 無いような多数の計器・装置類を独自の通信回線により集中化する方法と電磁石電源の制御さらに維持管理に ついて報告します。