ミュオン科学研究系活動報告2015(6~7月)

2015年07月08日

◤ J-PARC MUSE施設整備状況

1. Dライン

 Dライン用の超伝導ソレノイドについては、昨年度製作が終了し、今季夏季シャットダウン中に旧ソレノイドと交換の予定である。7月初旬より、旧ソレノイドの引き出しおよび設置状況の確認作業が、低温セクションの方々の多大なる協力の下、進行している。新ソレノイドは7月中旬に設置され、必要な配管設置工事を施した後8月初旬には冷却を開始し、必要な性能試験を行う予定である。図1に旧ソレノイド引き出し作業、図2に新ソレノイド搬入作業の写真を示す。

 

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 図1:旧ソレノイド引き出し作業(MLF第2実験ホール) [拡大図(45KB)

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 図2:新ソレノイド搬入作業(MLF第2実験ホール) [拡大図(45KB)

 

2. ミュオン回転標的

 ミュオン生成標的で散乱した陽子ビームを整形するために二機のスクレーパが標的の下流に設置してある。ミュオンセクションでは今年度の夏期に、標的直下流の一機のスクレーパの交換作業を計画している。スクレーパはビームライン脇の一時保管庫内の真空容器に保管される。スクレーパは高度に放射化するので十分な遮蔽の確保や安全な交換手順の検討が必要とされる。一時保管庫には、これまでビームラインで発生した複数の放射化物が保管されているが、これらを再配置することによって保管用真空容器の設置場所を確保する。新スクレーパ、保管用真空容器、追加遮蔽体は8月末に納入される予定である。作業手順、作業員の被ばく線量、長期保管シナリオ等の確認はJ-PARCの安全確認手順に従い、セクション内、ディビジョン内、放射線安全セクションにて議論を行って了承されている。7月中に準備作業を行い、8月下旬に使用済みスクレーパをビームラインから取り出し、9月上旬にビームラインに導入する事を計画している。図3にスクレーパの写真、ならびにコミッショニング時の写真を示す。

 

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図3:スクレーパの写真(左)、ならびにコミッショニング時の写真(右) [左:拡大図(70KB) / 右:拡大図(115KB)

 

 

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