ミュオン科学研究系活動報告2018(1月)

2017年 2月

◤ J-PARC MUSE施設整備状況

1. Uライン

 超低速ミュオンのビームコミッショニングを継続している。超低速ミュオンスピン回転法のサンプルポジションに置いて、ビームプロファイル測定を行い、空間的には水平方向が 7 mm、垂直方向が 4 mm のビームが得られた(図1)。時間的には、半値全幅7 ns となり(図2)、シミュレーションとほぼ一致していることを確認した。超低速ミュオンのMCPによるカウンティングレートは28個/秒超@300 kW(陽子ビーム強度)の安定生成を達成している。レーザー増幅結晶の納入が遅れているが、順調に整備されつつある。

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  図1:サンプル位置における超低速ミュオンビームプロファイル [拡大図(975KB)

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    図2:超低速ミュオンの時間構造 [拡大図(725KB)

 

2. ミュオンHライン屋外受電ヤード工事

 現在建設中のミュオンH ラインは高統計を要する基礎物理実験や透過型ミュオン顕微鏡などの実験が計画されている大強度ミュオンビームラインである。ビームラインに必要とされる電力は約5MW に達し、MLF 既存の受電設備では賄えないため、MLF 第一実験ホール搬入口のそばに屋外受電ヤードを建設中である(図3)。
 2017 年夏季のビーム停止期間中にMLF 外壁改修を行い、2017 年10月からは屋外受電ヤードの基礎工事が進行中である。現時点で、山留め工事・接地極埋設まで完了している(図4)。

 

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  図3:Hライン屋外受電ヤードの位置 [拡大図(975KB)

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    図4:屋外受電ヤード基礎工事の現状 [拡大図(725KB)

 

 

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