ミュオン科学研究系活動報告2020(2月)

2020年 2月 4日

◤ J-PARC MUSE施設整備状況

ミュオン生成標的:安定的な運転を継続

 今夏に挿入されたミュオン回転標的2号機は2019年12月6日から500 kW利用運転を開始している。2020年2月現在まで回転系や温度分布に異常は見られず安定運転を継続している。図1に示すように、ミュオン回転標的1号機と2号機では温度分布はほぼ同等の推移を示しており、健全に運転中である。
 これまで、ミュオン回転標的の温度を監視する赤外カメラはビーム運転に伴う放射線ソフトエラーによって度々通信が途絶し、メンテナンス日に入域して電源再投入作業を必要としていた。冬季のシャットダウン期間において、通信途絶を感知して電源を自動で再起動させる装置を導入した。その結果、カメラを円滑に運用することが可能となり、測定データの蓄積が順調に行えるようになった。今夏前までにMPSに組み込む予定である。

 

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図1:500 kW運転時のミュオン回転標的1号機と2号機の温度比較。全く同様の推移を示している。 [拡大図(156KB)

 

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図2:MLF陽子ビームラインM1トンネル内に設置した赤外カメラ用電源再起動装置。鉛ブロックおよびホウ素入りポリエチレンブロック遮蔽で囲まれている。 [拡大図(197KB)

 

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