ミュオン科学研究系活動報告2021(7月)

2021年 7月 13日

◤ J-PARC MUSE施設整備状況

ミュオンDライン・リュウグウ試料の負ミュオン特性X線による非破壊元素分析開始

 DラインD2エリアにおいて、はやぶさ2が持ち帰ったリュウグウの試料に対する負ミュオン特性X線を用いた非破壊元素分析実験が開始された。リュウグウ試料は地球上の大気にさらすことができないため、ヘリウムガスを満たしたデシケーター内に収められた状態でJ-PARC MLF D2エリアに持ち込まれた。試料はデシケーターごとヘリウムガスで満たされたグローブボックス付負ミュオン特性X線分析チェンバー(図1)内に持ち込まれ(図2)、チェンバー内で開封された。この際、チェンバー内部の露点温度や酸素濃度が悪化しない様に、計器等を常にモニタしながら、きわめて注意深く慎重に作業が行われた。この時の様子は、物質構造科学研究所のFacebookページ等で公開されている。また、測定中も遠隔カメラ等を用いてチェンバー内の酸素濃度や露点温度等が常にモニタする体制がとられている。負ミュオン特性X線による分析は6/28(月)から開始され、7/9(日)まで実験が実施された。



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図1:D2エリアに設置されたグローブボックス付ミュオン特性X線分析チェンバー。 [拡大図(377KB)

 

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図2:分析チェンバー内に持ち込まれたリュウグウ試料。 [拡大図(66KB)

 

 

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