ミュオン科学研究系活動報告2022(5月)

2022年 5月 17日

◤ J-PARC MUSE施設整備状況

Sライン真空ゲートバルブ交換作業

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グリーンハウス内でゲートバルブ交換作業を行っている様子 [拡大図(524KB)

 MLF第1実験ホールのミュオンSライン(2次ビームライン)と陽子ビームライン(1次ビームライン)との仕切りとなる真空ゲートバルブ SGV1 の故障が、3/30 メンテ作業中に判明した。当該ゲートバルブの交換・修理のためには1次ビームラインを大気開放する必要があるため、当面のSライン共同利用スケジュールはキャンセルとし、 MLF 運転停止が予定されている5月連休に作業を実施するべく準備、手続き等をおこなった。作業手順等の安全確認についてはディビジョン安全検討会をおこない、ビームダクト内の想定される放射線濃度およびホールドポイントなどが議論・検討された。
 5/2、故障した SGV1 の取り外しに先立って、上流側のガスサンプリングを実施したところ、ホールドポイントとして定めた放射線濃度 6Bq/cc を超えていることが判明した。一旦、作業は中断、ディビジョン安全検討会メンバーも含む MLF コアと状況の確認、この後の作業方針について話しあいをおこなった。その結果、真空排気を再開して 5/6 まで運転継続、当初予備日としてスケジュールされていた 5/10 まで作業予定をスライドすることで、作業の続行が認められた。
 5/6 、ふたたび上流ガスサンプリングをおこなったところ、ホールドポイントを十分に下回る結果となり、ゲートバルブ交換作業を 実施した。2次ビームライン下流側のビームダクト締結は 5/9 に作業をおこない、 5/10 には作業にあたって設置したグリーンハウスの撤去、遮蔽復旧が完了し、5/11 の MLF 運転再開はスケジュール通りとなった。ミュオンSラインも 5/11 夜から当初の予定通り共同利用実験を再開した。


 

 

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