2023年 1月 13日
J-PARC Laser Review 2023を開催(2023年1月6日)
ミュオン科学研究系では物性応用やミュオンg-2/EDM実験、透過型ミュオン顕微鏡に向けたミュオンビームの性能向上(超低速ミュオンの発生)に加えて、ミュオンの精密分光に欠かせない複数の大強度紫外レーザーシステムを開発研究中である。これらのレーザーシステムは固体レーザー、非線形波長変換その他様々な要素技術を高度化し、それらを緻密に統合して安定運用する技術が求められる。今回、レーザー専門家4名(電気通信大学・桂川眞幸教授、理化学研究所・平等拓範チームリーダー、大阪大学・吉村政志教授、STFC ISIS・横山幸司氏)を招いてミュオン科学研究系におけるレーザー開発研究のレビューが開催された。
発表では物構研・大石裕特別准教授から超低速ミュオン発生のための真空紫外レーザーシステム、素核研・上岡修星助教から大強度紫外パルスレーザーの構築、岡山大学・植竹智准教授からミュオン精密分光用紫外レーザーの発表があり、ミュオンビームとレーザーの相互作用をはじめ、個別の要素技術からシステム構成、長期運用に向けた課題に至るまで活発な議論や助言が交わされた。また、施設見学では実際のレーザー装置を見ながら詳細な意見交換が行われた。答申は2月中旬にまとめられる。