ミュオン科学研究系活動報告2023(11月)

2023年 11月 15日

◤ シンポジウム報告

第8回文理融合シンポジウムを開催(2023年11月2日~3日)

 J-PARCのMLFで発生する世界最高強度の負ミュオンビームは文化財の分析にも活用されている。このような人文科学系の文化財科学研究者と自然科学系の量子ビーム研究者による文理融合研究をさらに推進するため、高エネルギー加速器研究機構 物質構造研究所では毎年「文理融合シンポジウム」を開催している。2019年度より開催されている本シンポジウム「量子ビームで歴史を探る-加速器が紡ぐ文理融合の地平-」は、今回第8回として国立科学博物館 上野本館 日本館・講堂で開催された。11月3日には、最近の成果を一般の方にわかりやすく解説するZOOMウェビナー形式の「一般講演会」も開催された。
 本シンポジウムでは、量子ビームを専門とする研究者に加え、非破壊分析に興味を持つ大学や博物館などから考古学や文化財科学研究者や一般の方々も参加し、参加者数は約70名、口頭発表は12件であった。また、一般講演会においては、物構研・三宅康博名誉教授による「ミュオンで視る」、国立歴史民俗博物館・齋藤努教授による「江戸時代の小判と丁銀に施された表面処理技術の変遷と系譜」、泉屋博古館・廣川守 館長による「中国古代青銅器の科学調査」の3講演が行われ、オンラインにおいて約110名の方々が参加した。


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図1:(上)文理融合シンポジウム1日目の集合写真。(下)2日目の集合写真。一般講演会講師の先生方を中心に。

 

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