ミュオン科学研究系活動報告2024(1月)

2024年 1月 19日

◤ 研究会報告

ミュオンスピン回転緩和(µSR)勉強会の開催

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図1:D1エリアで参加者と集合写真。

 

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図2:D1 エリア横で学生達に説明をする竹下研究機関講師。

 ミュオン科学研究系では、若手人材教育の一環で、2023年秋全9回に亘り(各回2時間)、オンラインで、学生を中心に対象としたミュオンスピン回転緩和(µSR)法の基礎を学ぶ輪講を開催した。その輪講の参加者のうち、µSR実験の経験のない方向けに、J-PARC MLF MUSE D1 エリアにて 2023年 12月 20日に実習を開催した(図1)。学部・修士・博士学生の9名を含む 11名と、所内外から7名の講師が参加した。J-PARC MLF やビームラインについて学び、実習では、ミュオンビームの理解を深めるために表面ミュオンの飛程測定に取り組んだ。試料交換や測定操作も順番に体験してもらった。輪講で学んだ様々なµSRスペクトルのうちのいくつかも実際に観測し、学習を深めた(図2)。
 輪講と本実習はともに、研究分野のレベルの底上げを目指して、学生や若手研究者が基礎を日本語で理解することに重点を置いて日本語で行われた。現在、µSRの教育プログラムは修士・博士学生と若手研究者を対象に(学部生は対象外)英語で行われる、J-PARC中性子ミュオンスクールに限られている。今回、学部生を含めた大学生に、日本語での輪講と実習が高いニーズがあることがわかった。各大学の指導教員の先生方からも好評価を得た。今後も、本取組みを続けていくことを検討している。

 

 

 

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