2026年 10月 15日
J-PARCミュオン標的のメンテナンス作業
J-PARC MLFにおいてミュオン標的及び関連装置の今期メンテナンス作業を実施し、標的装置の上下駆動機構及び冷却水配管におけるマイクロスイッチの交換作業を完了した。該当マイクロスイッチは、標的装置の安定運用に関わる重要部品の一つであるが、放射線によってスイッチの接点部分に硝酸塩が生成され正常に機能しなくなる事例が確認されている。標的グループは定期的な交換によりミュオン標的の安定運用を確立している。
J-PARC 1MWビーム運転におけるミュオン標的装置の不具合調査
J-PARCにおいて2024年に1MW運転が達成されたが、同運転期間において標的関連装置の不具合が複数確認されており、そのうちの一つとして標的下部に設置されたビームプロファイルモニタ(Beam Profile Monitor)がある。運転期間中にBPMの信号が複数確認できないことが分かり、同事象の翌年に12m先のビームダクト窓からBPMの写真撮影を実施し、画像データからモニタのワイヤ線が外れていることが判明した。本事象は陽子ビーム照射時に標的に発生する熱の影響が示唆されており、ANSYSの熱解析及び試験機を用いた熱耐性調査を実施し、標的予備機の1MW運転仕様へのアップグレードを検討している。