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PAMを用いた実験の手順

 各ビームラインには実験ハッチ外から結晶を交換することができるサンプル交換ロボットPAM(PF Automated Mounting system)が導入されています。 サンプル交換時間の短縮を目的としたダブルトングシステムで運用されています。

サンプルリストファイルの準備

 サンプルリストファイルはPAMで取り扱うカセットの中のサンプル情報を記述したcsv(comma-separated values)形式のファイルで、PAMを使用する前に準備して、UGUISに読み込ませる必要があります。

サンプルリストファイルの仕様

サンプルリストファイルの例

  • 簡易版(必須項目のみ、残りのパラメータはビームラインのデフォルト値が補完)
    Stanford簡易版
    Uni-puck簡易版

  • 完全版(自動測定などで予め測定のパラメータを指定しておきたい場合)
    Stanford完全版
    ※必ず各ビームラインにおける適切なWavelength、Hwidth、Vwidthの値を確認してください。

  • csv形式(カンマ区切り)であり、拡張子は.csvとします。
  • 1行目は必ず列名にしてください。
  • デフォルトの欄に必須と書かれたものについては入力がないとその行はスキップされます。
  • 各レコードをダブルクォーテーションで囲む(” ”)ことが出来ます。この場合、各レコード内にもカンマ(,)を文字として使用することが出来ます。 反対に、各レコード内でダブルクォーテーションを使用することは出来ません。
  • 入力のない列についてはUGUISは読み込み後、デフォルト値で補完します。
  • 自動スクリーニングはサンプルリストファイルの記述順に行われます。したがって、PortがA1,A2,...というように連続して並んでいる必要はありません。 また、Portに同一のものが連続して入力されていても構いません。 ファイル名が重複した場合には、測定の段階でエラーが発生し、測定が停止するので、Run番号を変えるなどして重複を避けてください。

カセットリストファイルの仕様

カセットリストファイルの例はこちら

  • カセットリストファイルはサンプルリストファイルと同じファイル名で拡張子を.cblとし、サンプルリストファイルと同じディレクトリに格納してください。
  • [Directory]セクションには、実験データを保存するディレクトリの元ディレクトリを指定します。 各サンプルの実験データは
    ([Directory]の指定ディレクトリ)/(ContainerID)/(Directory)
    の下に保存されることになります。
  • [BarcodePosition]セクションには、カセットIDのバーコードによる認識を行うための、バーコードピンの場所を指定します。 StandordカセットおよびUnipuckカセットとで独立に指定してください。
  • [BarcodeList]セクションには、バーコードIDとカセットIDとの対応について指定します。 書式は、
    (BarcodeID):(ContainerID)
    となり、複数記述する場合には、複数の行で指定してください。

バーコードによるカセットIDの自動認識について

 カセットリストファイルにバーコードIDとカセットIDとの対応が記述されていると、UGUISはカセットをチェックする際に、 [BarcodePosition]で指定された位置のピンの底に記された2次元バーコードを読み取ります。 そして、バーコードIDを読み取ったカセット のPAMデュワー内での位置に対応するカセットIDを自動的に割り当てます。 これによって、ユーザーが手動でPAMデュワー内での位置にカセットIDを割り当てる必要がなく、人為的なミスを減らすことが出来ます。


サンプルリストファイルの各パラメータの意味


列名
説明
デフォルト値
1
ContainerID
カセットのID
(必須)
2
Port
カセット中のポート番号
(必須)
3
CrystalID
結晶のID
(必須)
4
Protein
タンパク質の名前
(必須)
5
Directory
データを保存するためのディレクトリ
(必須)
6
Comment
コメント
-
7
Screening
UGUIS上のScreeningモードがSNAPSHOTもしくはDATA COLLECTIONの時、
0:
自動スクリーニングを行わない。
0以外:
指定されたモードで自動スクリーニングを行う。
UGUISのScreeningモードがMIXの時、
0:
自動スクリーニングを行わない。
1:
SNAPSHOTモードで測定を行う。
2:
DATA COLLECTIONモードで測定を行う。
1
8
Run
Run番号(回折イメージファイルの名前に使用)
1
9
Start
DATA COLLECTION時の回折イメージファイル名の開始番号
001
10
Total_frame
DATA COLLECTION時のフレーム数
180 (NW12A, NE3A)
360 (17A)
1800 (1A, 5A)
11
Start_omega
DATA COLLECTION時の回転軸の開始角(deg.)
0.0
12
Snap_omega
SNAPSHOT時の回転軸の開始角、複数指定の場合は空白で区切る(deg.)
Current,Current+90
13
Osc_width
1フレームあたりの振動角(deg.)
1.0
14
Exp_time
1フレームあたりの露光時間(sec.)
0.1 (1A, 5A)
0.2 (17A)
0.5 (NE3A)
2.0 (12A)
15
Wavelength
入射X線の波長(ang.)
0.98 (17A)
1.00 (5A, NW12A, NE3A)
1.08 (1A)
16
Max_resolution
期待する最大分解能。検出器の端がその分解能になるようにカメラ距離を算出する。
1.8 (NE3A)
2.0 (17A)
2.5 (1A)
3.0 (5A)
4.0 (NW12A)
17
Camera_height
ダイレクトビームに対する鉛直方向の検出器のオフセット量(mm)
0.0
18
Hwidth
水平方向のスリット幅(mm)
NE3Aではコリメータが導入されているので、0.05mm、0.1mm、0.2mmのいずれかの値を指定すること。
0.013 (1A)
0.04 (17A)
0.2 (5A, NW12A, NE3A)
19
Vwidth
鉛直方向のスリット幅(mm)
NE3Aではコリメータが導入されているので、Hwidthと同じ値にすること。
0.013 (1A)
0.02 (17A)
0.13 (NW12A)
0.2 (5A, NE3A)
20
Transmittance
X線の透過率(%)
100.0
21
Points
多点測定での点数
1
22
Target Reso.
Snapshot評価での閾値。この分解能よりも悪い場合、測定をスキップする。
2.5 (1A)
4.0


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