BL-1AやBL-17Aのようなビームサイズが小さく、ビーム強度の強いビームラインで連続データセット測定を行うと、結晶の損傷により回折画像がだんだん悪くなる場合があります。
ビーム照射位置を少しずつずらしながら測定するHelix modeを使うことで、結晶の損傷を最小限に抑えながらデータを撮ることが可能です。
連続データセット開始位置と終了位置の登録
開始位置と終了位置の登録はCenterタブで行います。
結晶の形状、大きさにより自由に測定位置を決めてください。
ここでは下図の矢印の向きにHelix modeで連続データ測定を行うものとします。
- センタリング画面で開始位置に結晶を移動させ、センタリング操作を行う。
- [View]セクションのチェックボックスにチェックが入っていることを確認する。
- [Add positions on the image]ボタンを押し、開始位置を登録する。
中心位置にAの文字が表示されます。
- センタリング画面で終了位置に結晶を移動させ、センタリング操作を行う。
- [Add positions on the image]ボタンを押し、終了位置を登録する。
中心位置にBの文字が表示されます。
- 始点と終点を登録後、結晶を任意の角度に回転させ始点と終点が共に結晶上にあることを確認する。
Helix modeでの連続データセット測定
Helix modeでのパラメータの設定は、通常の連続データセット測定と同様COLLECTタブで行います。
- 各パラメータを設定し、From positionのプルダウンメニューからAを選択する。
- [Helix mode]チェックボックスにチェックを入れる。
- To positionのプルダウンメニューからBを選択する。
- Number of pointsに撮像位置の数を指定する。(デフォルト値:Shutterless)
(Total Frame)÷(Number of points)=割り切れる数となるようにNumber of pointsの値を指定することも可能です。
参考:Number of pointsの違いによる撮像位置と枚数の関係
Total Frameを180、Number of pointsを2と指定すると、1枚目から90枚目をAの位置を回転中心として撮像し、91枚目から180枚目までBの位置を回転中心として撮像します。
Total Frameを180、Number of pointsを6と指定すると、等間隔に区切られた位置を回転中心として30枚ずつ撮像します。
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Total Frame:180 Number of steps:2
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Total Frame:180 Number of steps:6
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Number of pointsをShutterlessとすることで、1枚撮像する毎にゴニオが並進し、連続的な螺旋の動きとなります。
- [Submit]ボタンを押し、Runs表を作成する。
Runs表から編集することも可能です。
Helix modeに関する項目は、From、To、Stepsの3箇所です。
- Runs表を確認し問題が無ければ[Start]ボタンを押し、連続データセット測定を開始する。
Helix modeにおける注意点
- 測定位置は何箇所も登録できますが、1つのデータセットで2箇所までしか選べません。
- 記憶した位置を利用してSnapshotを撮ることは出来ません。
"Diffraction scan"モードでスナップショット撮影を行ってください。
- Number of pointsの値はキーボードから直接入力可能です。
値を大きくすることで、より連続的な螺旋の動きとなります。
- Number of pointsに割り切れない数を指定しても測定は可能ですが、指定したTotal Frameと撮像される枚数が異なってしまうので注意してください。
例:Total Frameを180、Number of pointsを7と指定
180÷7=25.714…≒26
26×7=182
したがって182枚撮像することになります。
- Helix modeによる連続データ測定が終了しましたら、CENTERタブ[Position Registration]セクションにある[Delete all]ボタンを押し、記憶したPositionを削除して下さい。
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