研究紹介

素粒子原子核研究所に所属している研究グループの一覧です。 「もっと知りたい」をクリックすると、各グループのウェブサイトを見ることができます。

KEK theory group

理論センター

つくばキャンパスに拠点をおく世界有数の大きさの理論グループです。 10-36メートルの極微な世界から138億光年の宇宙に至るまで、広大なスケールをもった自然界の基礎理論を研究しています。 素粒子物理学、原子核物理学から宇宙物理学にいたる幅広い理論研究者が集まり、また実験研究者とも密接に連携を取りながら、自然界の謎の解明へ向けて、日夜、研究に取り組んでいます。

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Belle

Belle II 実験

世界23カ国から約600名の研究者が参加する国際共同実験グループです。 つくばキャンパスに建設中の大型の電子・陽電子衝突型円形加速器SuperKEKBとBelle II測定器を使った「スーパーKEKBプロジェクト」を行っています。 SuperKEKB加速器を使って作り出した大量のB中間子・反B中間子ペアの性質を詳しく調べることで「標準理論を超えた新物理」の測定に挑みます。

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T2K expriment

ニュートリノ実験

世界11カ国から約500名の研究者が参加する国際共同実験グループです。 東海キャンパスにある大強度陽子加速器J-PARCを使った「T2K長基線ニュートリノ振動実験」を行っています。 2013年には、加速器で作ったミュー型ニュートリノが電子型ニュートリノに変化するニュートリノ振動現象を世界で初めて測定しました。 今後は、ミュー型ニュートリノの反粒子である「反ミュー型ニュートリノ」を使って同様の実験を行うことで、ニュートリノのCP対称性の研究を世界に先駆けて行います。

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International Linear Collider group

ILC物理測定器

次世代の衝突型線形加速器「国際リニアコライダー(ILC)」実験を計画中です。 ILCは全長31kmに及ぶ大型の電子・陽電子衝突型加速器で、標準理論を超えた新しい物理学の発見を目指します。 ILC物理測定器グループでは、ILC実験で生じる粒子を検出する測定器の設計・開発を行っています。

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ATLAS

ATLAS実験

スイス・ジュネーブ近郊の欧州原子核研究機構(CERN)にて、LHC加速器実験の一つである「ATLAS実験」を行っています。 世界最高エネルギーで陽子と陽子を衝突させ、その時に生まれる新粒子の探索や素粒子の標準理論の精密検証を行っています。 2012年には、素粒子の質量の起源と深い関係のある「ヒッグス粒子」を発見しました。 2015年からは陽子陽子衝突エネルギーをこれまでの約1.6倍に上げて、ヒッグス粒子の性質の解明や、さらなる未知粒子の発見を目指します。

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primary beamline

1次陽子ビームライン

東海キャンパスにあるJ-PARC加速器のハドロン実験施設で使用されるビームラインの建設・運用を行っているグループです。 電磁石、真空、ビーム標的など、ビームラインに必要な装置の設計・開発を行っています。 また、ビームモニター、インターロックなどの開発も行い、安全・安定・高品質なビーム供給を担っています。

KOTO detector

KOTO実験

東海キャンパスにある大強度陽子加速器施設J-PARCのハドロン実験施設で行われている素粒子実験です。 中性粒子のビームラインを使って、中性K中間子の非常に稀な崩壊パターンの測定を行います。 稀な崩壊の精密測定から、粒子と反粒子の違いを示す「CP対称性の破れ」の新しい起源を探索します。

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K1.8

ストレンジネス核物理実験

東海キャンパスにある大強度陽子加速器施設J-PARCのハドロン実験施設で行われる原子核実験です。 K1.8ビームラインとそこに設置されたSKSスペクトロメータを用いてハイパー核やハドロンの分光を行います。 「ハイパー核」と呼ばれるストレンジクォークを含む原子核やハドロンを生成し、その構造や性質を調べ、原子核をまとめている核力や原子核中でのハドロンの性質の変化を研究しています。

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hadron

ハドロン物理実験

中間子や陽子などのハドロンに関する実験を行っています。 ハドロンはクォーク2個または3個から成る複合粒子ですが、その質量はもとのクォークの数百倍になっています。 この現象や、量子色力学の持つカイラル対称性が真空中で自発的に破れる現象と関係し、宇宙の初期などの高温あるいは高密度の環境では、ハドロンの質量は更に変化すると考えられています。 自由空間とは密度の異なる原子核中の環境でハドロン質量がどうなるのかを調べるため、高運動量(High-p)ビームラインと精密な大型検出器群の建設が進められています。

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CMB

CMB実験

南米チリ・アタカマ高地に特別な望遠鏡を設置し「宇宙マイクロ波背景放射(CMB)」の観測を行っています。 「CMB」は今から約138億年前に発せられた電磁波(光)で、「宇宙最古の光」と呼ばれています。 その性質を詳しく調べることで、宇宙誕生直後の様子を理解します。

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Muon group

ミューオン実験

素粒子の一つである「ミューオン」を使って「素粒子の標準理論を超える物理」の探索を行っているグループです。 ミューオンの稀崩壊を探索することで「荷電レプトン世代数の保存則の破れ」を検証する「COMET実験」と、 ミューオンの異常磁気能率の精密測定を行う「g-2/EDM実験」を行っています。

RNB

短寿命核実験

埼玉県和光市にある理化学研究所仁科センターにある加速器を使って実験を行っています。 自然には安定に存在しない原子核(=短寿命原子核)を人工的に生成しその性質を調べています。 中性子魔法数126付近の不安定元素の性質を調べることで、超新星爆発後の元素合成過程の条件の決定を目指します。

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UCN

UCN実験

運動エネルギーを数100neVまで減速した中性子は超冷中性子(UCN : Ultra-Cold Neutron)と呼ばれています。 そのUCNを用いて中性子の電気双極子モーメント(EDM)を探索し、時間反転対称性の検証を行っています。 これまで大阪大学核物理研究センターで研究開発を行ってきましたが、2015年秋からはカナダのTRIUMF研究所でより高強度のUCNビームを用いた中性子EDM探索実験を行います。

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cryo

クライオジェニックス

素粒子原子核物理学の分野で必要とされる超伝導・低温工学に関する装置の研究開発・建設・運転を行っています。 超伝導電磁石とその冷却システム、キセノンやアルゴンなどの液化ガスを媒体とする検出器や標的、高感度ミリ波検出素子を数ミリケルビンの温度まで冷やす超低温冷却などを扱い、つくばキャンパス、東海キャンパスの両キャンパスにおいて様々な実験プロジェクトを横断的に支えています。

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esys

エレクトロニクス

つくば・東海両キャンパスに拠点を持ち「新しい現象を見るための目」となるセンサー・高集積高速信号処理・分散データ処理制御システムの開発・維持を行っています。半導体プロセス・エレクトロニクス・ソフトウェア技術を基盤技術とし、耐放射線/低温/高集積/高速をキーワードとして高強度・高輝度加速器科学に必要な研究開発とそれらを基にしたKEK及び関連コミュニティーの推進するプロジェクトに貢献しています。更に国内外の科学・工学分野の研究者と連携ネットワーク(Open-It)を通し、研究開発だけでなく若手教育・産学連携による社会への技術展開も行っています。

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