2020年11月の活動報告 : 理論センター
2020年11月17日
理論センターが2020年11月の活動報告を行いました。
理論センターでは素粒子、原子核、宇宙物理学に渡る様々な分野の研究者が、同じ場所で分野の垣根を超えて日々一緒に研究に取り組んでいます。SuperKEKB加速器を用いたBelle II実験や、J-PARC加速器を使用してクォークやレプトンの性質を調べる実験など多くの実験プロジェクトがKEKで進行中であることを活かし、理論センターは実験グループとも綿密に連携を取っています。理論研究は関連実験の最新データを利用し、実験を行う上では探るターゲットを明らかにするために、理論センターと各実験グループは互いにとって非常に重要な存在なのです。この様な研究スタイルは素核研の理論センターの大きな特徴となっています。2020年度が始まり、ポスドクや⼤学院⽣10数名が新たなメンバーに加わりました。さらに、理論センターのセンター⻑が磯暁教授から橋本省⼆教授に交代しました。
今回の活動報告では、2020年3⽉から10月までの期間で取り組まれた理論センターの新たな研究様式について紹介されています。コロナ禍の早期改善を見込むのが厳しいという見方が強くなった4月中旬、最優先で始める必要があった総研⼤講義を⽪切りにして、種々の会合をオンライン開催に移⾏し、⼤学院⽣や研究員らが⾃宅からでも参加できるようにしました。オンラインのセミナーでは対面で行う場合と同等の議論ができることが確認できました。理論センターのもっとも重要な⾏事である理論セミナーに関しては、オンライン開催を機に、外部の講演者の了解を得た上で、興味のある人はKEK内外、世界中の誰でも参加できるようにしました。研究会等も今年度は対⾯での開催は不可能と判断し、オンラインに切り替えて開催しています。出張の必要がないオンラインの特色を生かし、開催時間を分散させるなどしてより参加しやすくなるよう試行錯誤した結果、出勤⾃粛の時期も含めて研究活動を継続することができました。その結果、4⽉後半からのzoomを利⽤した会議・セミナー・研究会等は、839回、参加者は延べ11,442名にのぼりました。また、2020年4⽉から10⽉までの、理論センターのメンバーによる研究発表はプレプリントの出版数で69件でした。
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