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last update: 06/08/14  
 科学研究に携わる者の行動規範の制定について
 
 
高エネルギー加速器研究機構において
科学研究に携わる者の行動規範の制定について
(声  明)
 
機構長 鈴木厚人  
 
最近、全国の研究機関で研究活動における不正行為や研究費の不正使用が多発している。これは科学研究に携わる者が、科学研究が人類の平和と幸福そして発展のために、人類未踏の領域に果敢に挑戦して新たな知識を生み出す行為であるということ、そして学問の自由の下に自ら専門的な判断により真理を探求するという権利を享受しつつ社会からの信頼と負託に応えるという重大な責務を負っているということを、十分に自覚し得ていない結果であろうと考える。
 
このような状況の下で、我々高エネルギー加速器研究機構において科学研究に携わる者は、科学研究がより豊かな人間社会の実現に寄与するために、社会に対する説明責任を果たし、自らの行動を厳正に律する必要があることを強く認識する必要があると考え、行動規範を制定した。
 
この行動規範は、当面我々が認識すべき事柄を記載しているが、今後この規範に基づいて、不正行為への対応を軸としたガイドラインの制定等を行って行くほか、科学研究に携わる者が相互に忌憚無く議論し合える環境の整備を図っていきたい。

本件に関するお問い合わせ先    
研究協力課長 内線5121    

 

平成18年7月21日    
高エネルギー加速器研究機構    
役員会決定    

科学研究に携わる者の行動規範
 
科学研究は、人類の幸福と発展のために、人類が未踏の領域に果敢に挑戦して新たな知識を生み出す行為である。 また、科学研究に携わる者は、学問の自由の下に自ら専門的な判断により真理を探求するという特別の権利を享受しつつ、社会からの信頼と負託に応えるという重大な責務を負っている。
 
したがって、科学研究がより豊かな人間社会の実現に寄与するためには、科学研究に携わる者すべてが、社会に対する説明責任を果たし、自らの行動を厳正に律する必要がある。
 
これらの認識の下、高エネルギー加速器研究機構は、機構で科学研究に携わるすべての者が共有すべき行動規範を制定する。
 
行動規範の遵守は、科学的知識の質を保証するとともに、社会から信頼と尊敬を得るために不可欠である。
  1. 科学研究に携わる者は、科学の自立性が社会からの信頼と負託の上に成り立つこと及び自らの専門的知識、技術、経験を生かして、社会の安全と安寧、人類の健康と福祉、そして環境の安全に対する責任を自覚し、常に正直、誠実に判断し行動するとともに、科学研究によって生み出される知の正確さや正当性を、科学的かつ客観的に示す最善の努力をしなければならない。
     
  2. 科学研究に携わる者は、自らの研究の立案・計画・申請・実施・報告などの過程において、本行動規範に基づいて誠実に行動し、研究・調査データの記録保存や厳正な取り扱いを徹底し、自ら捏造、改ざん、盗用などの不正行為を行わないだけでなく、不正行為を見逃さず、不正行為が行われない研究環境の整備に努めなくてはならない。
     
  3. 科学研究に携わる者は、自らの行動において利益相反の有無に十分注意を払うとともに、自らの研究成果の社会還元や専門知識に基づく見解の提示においては、私益に対して公益を優先させなくてはならない。
     
  4. 科学研究に携わる者は、研究費が国民から負託されたものであるとの認識を強く自覚し、法令や関係規則を遵守し、適正に使用しなければならない。
 

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