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>西川哲治元所長ご逝去
last update: 10/12/16
西川哲治元高エネルギー物理学研究所長ご逝去について
平成22年12月16日
高エネルギー加速器研究機構
元高エネルギー物理学研究所長の西川哲治氏は、12月15日(水)午後7時20分頃、逝去されました。
なお、ご葬儀は、ご家族の希望により密葬にて執り行われます。
ここに謹んでお知らせいたします。
[略 歴]
生年月日 :
大正15年(1926年)7月7日生
専門分野 :
高エネルギー物理学
経 歴 :
昭和29年 4月 東京大学理学部助手
昭和31年 4月 東京大学原子核研究所 助教授
昭和36年 1月 東京大学理学部 教授(昭和46年6月迄)
昭和39年 5月 米国ブルックヘブン国立研究所 客員研究員(昭和41年3月迄)
昭和46年 7月 高エネルギー物理学研究所 教授
昭和52年 4月 高エネルギー物理学研究所長(平成元年3月迄)
昭和60年 7月 日本学術会議 会員(平成3年7月迄)
昭和62年10月 東京大学 名誉教授
平成元年 6月 高エネルギー物理学研究所 名誉教授
平成元年 9月 日本学術振興会 理事(平成2年7月迄)監事(平成4年3月迄)
平成 2年 8月 東京理科大学長(平成13年12月迄)
平成 5年 4月 総合研究大学院大学 名誉教授
平成 7年 5月 財団法人井上科学振興財団 理事長
平成14年 1月 東京理科大学 顧問
平成14年10月 東京理科大学 名誉教授
平成15年 4月 東京理科大学 名誉顧問
受 賞 歴 :
昭和45年12月 仁科記念賞
昭和57年 1月 米国科学振興協会フェロー
昭和63年 6月 藤原賞
昭和63年11月 紫綬褒章
平成元年11月 文化功労者
平成 7年11月 米国物理学会フェロー
平成15年11月
瑞宝重光章
お詫びと訂正:
記事初出時、受賞歴の欄で「平成15年11月 瑞宝重光章」の項目が抜けておりました。記事を修正するとともにお詫びして訂正させていただきます。
西川先生ご逝去にあたって
本機構に取りまして、大変残念な訃報に接して悲しみにたえません。
西川哲治先生におかれましては、1961年我国最初の高エネルギー加速器である東京大学原子核研究所1.2GeV電子シンクロトロンの建設を終えられ、東京大学物理教室に高エネルギー物理学実験の講座を開設されました。そこでは、同シンクロトロンによる実験で様々な高エネルギー物理学の成果をあげられるとともに、高エネルギー物理学研究所の創設に向けて尽力されました。
1971年同研究所創設後は、加速器研究系主幹として12GeV陽子シンクロトロンの建設を主導され、1977−89年は同研究所・所長として我国の高エネルギー物理学の発展に多大の功績を残されました。特に1981年に始まるトリスタン計画では、計画の提案から加速器の建設まで、中心となって計画推進に当たられました。トリスタンは我国初の電子・陽電子ビーム衝突型加速器であり、当時世界最高エネルギーを誇ったものです。そこでの加速器並びに実験の成果は、後のBファクトリー計画に引き継がれ、2008年小林、益川両氏のノーベル賞受賞につながっております。
一方研究面では、1964-67年米国ブルックヘブン国立研究所滞在中に、二重構造(APS)型と呼ばれる新しい線形加速構造の発明を始め、陽子線形加速器におけるビームダイナミクスの研究などで世界的に注目を集める業績を残されました。また、日米科学協力事業など我国の高エネルギー物理学や加速器分野の国際化を推進され、国際的に活躍する多くの後進を育成されたことも特筆に価するものです。
西川先生が積極的に開拓してこられた日本の高エネルギー物理学研究は、今や世界の三大研究拠点を形成するまでに至りました。私たちは先生の志を受け継ぎ、更に発展させるべく機構職員が一丸となって推進してまいります。
故人のご冥福をお祈り申し上げるとともに、ご遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます。
高エネルギー加速器研究機構長
鈴 木 厚 人
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