世界初、長基線ニュートリノビームの観測に成功

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1999年6月19日(土)午後6時42分(日本標準時間)に、K2K (KEK-神岡間)長基線ニュートリノ振動実験は、スーパーカミオカンデに おいて最初のニュートリノ事象を観測した。これは、昨年6月にスーパー カミオカンデ実験が報告したニュートリノ振動の結果の検証に向けての第一歩 である。 また、これは、人工的に発生した素粒子を地中250km飛行させて観測した、 最初の実例である。この事象は、水の中で起きたニュートリノ事象と一致する 特徴を有する。事象の発生時間も、期待される時間から1マイクロ秒 (100万分の1秒)以内である。この事象の方向と時間は、実験の検出 精度から期待される範囲内にある。この事象が大気ニュートリノの反応 によるものである確率は、1万分の1と推定される。

スーパーカミオカンデで観測されたK2Kニュートリノ反応

各光電子増倍管の色がチェレンコフ光を観測した時間を、大きさが光量を 表す。+印がニュートリノ相互作用の起きた位置を、ダイヤ印がそこから 見たニュートリノビームの方向を示す。 右上にアンチカウンターの情報を示す。ここに信号がないことが ニュートリノ反応が観測装置内部で起こったことを示唆する。

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