ニュートリノ振動実験(KEK-PS-P362)会議開催のお知らせ 平成7年4月3日 関係各位、  近年、神岡グループを初めとする非加速器実験により報告されている「大気ニュ ートリノ異常」は、Dm2=0.01 (eV)2領域でのニュートリノ振動の存在を強く示唆してい ます。この問題を解決するためには強度やエネルギーがはっきりした加速器ニュートリ ノビームを使った実験が不可欠です。このために、我々はKEK-PSから生成されたニュ ートリノをKEK敷地内の検出器とスーパー神岡検出器の両方で検出し、それらを比較す ることによりニュートリノ振動を測定すると言う実験提案をKEK-PS-PACに提出し、3 月14日に条件付き採択を得ました(留保A)。このニュートリノ振動実験は1998年実験 開始を目標としています。この時点では世界で最初にDm2>0.003 (eV)2領域を探索する実 験となるはずです。  そのために今年度は、全体計画の詰めと平行してMagnetic Hornの設計製作やKEK敷 地内の検出器設計を進める予定です。勿論、世界中でこの興味深い現象を黙って見過ご すはずがなく、Fermilab, BNL 他でも同様な実験が計画されています。  従いまして、この機会にこの実験に興味を持っておられる方にも呼びかけ、この実 験を進めて行くための会議を持ちたいと考えています。現在の所、会議の内容は次の様 です。会議参加希望者、発表希望者は東大核研西川まで御連絡下さい。 連絡先:西川 公一郎 TEL:0424-69-9578(東大核研) E-mail address: KEKVAX::NISHIKAW 日時:4月5日(水):10:30-17:00 場所:KEK3号館1階会議室 プログラム概要 1. 趣旨現状報告    ---- 西川(東大核研)、戸塚(東大宇宙線研) 2. ニュートリノ振動実験に関するUS-HEPAP報告            ---- Gajewski(Irvine), Sobel(Irvine)  CHORUS実験現状報告 ---- 丹羽(名大) 3. 加速器現状報告  ---- 佐藤晧(KEK) 4. ビームライン   ---- 高崎稔(KEK)、野海(KEK) 5. Horn design, Neutrino beam profile    ---- 西川, 宮本(東大核研), 鈴木州(神戸大) 6. Front detector, 検出感度, p0再構成 その他           ---- Gajewski, Sobel, 大山(KEK), 作田(KEK) 7. 全体スケジュール及びその他の議論 ---- 中村健蔵(KEK) (以上)