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高崎史彦教授・生出勝宣教授が平成13年度仁科記念賞を受賞


   今年度の仁科記念賞が11月26日に発表され、本機構の高崎史彦・素粒子原子核研究所教授と生出勝宣・加速器研究施設教授が、「B中間子におけるCP対称性の破れの発見」で仁科記念賞に輝きました。
高崎史彦教授の写真                 生出勝宣教授の写真
高崎教授 生出教授
[受賞理由-仁科記念財団-]

   粒子と反粒子が非対称であることを意味するCP非対称は素粒子物理学 の大きな謎であるが、1964年にK中間子の崩壊においてこれが発見された以外は、 非対称を示す現象は認められていなかった。本研究はB中間子においてCP対称性の破れの確認に挑戦し、成功したものである。高エネルギー加速器研究機構に建設されたBファクトリーで生産されるB中間子の崩壊をとらえ、様々な創意、工夫と努力により、CPが非対称であるという確かな証拠を得た。得られた結果は単に破れを再発見したというだけではなく、破れの機構解明に役立つものであり、素粒子研究に大きく貢献した。

   受賞者高崎氏は本研究の計画段階からCP非保存の発見に至るまで一貫して中心的、かつ指導的役割を果たした。生出氏は基本設計以来独創的方式を提案し、研究の成功に多大の貢献をした。
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[広報室]