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プレス・リリース 〜 02-02 〜 For immediate release: 2002年6月12日 |
発表の内容に対し一部訂正カ所があります。 |
長基線ニュートリノ振動実験(K2K実験)の最近の結果 (概要) |
2002年6月12日 東京大学宇宙線研究所 高エネルギー加速器研究機構 |
(概要)
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(実験目的) (注2) スーパーカミオカンデによる測定でミューニュートリノのエネルギーを決められるのは、ミューニュートリノが中性子と反応してミュー粒子と陽子に変わる2体反応の場合である。K2Kの実験条件ではミュー粒子だけがチェレンコフ光を放射する。観測した56事象のうち、これに該当する29事象を用いてミューニュートリノのエネルギー分布を得た。
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図4 スーパーカミオカンデで検出された人工ニュートリノ起因の事象のエネルギー分布。青い線は、ニュートリノ振動が無い時に期待される分布。赤い線は、ニュートリノ振動を仮定して、データに最も良く合うようにニュートリノ振動のパラメータを決めたときのエネルギー分布。このパラメータは大気ニュートリノ振動のパラメータと良く一致している。赤線は低エネルギーで明らかに振動的に変化している。データもこの振動的振る舞いが見え始めているが、それを確証するにはさらにデータが必要である。 | 図5 K2K実験で得られたニュートリノ振動のパラメータ(質量の2乗の差と混合角)領域。横軸が混合を縦軸が質量差を表す。90%信頼度の領域を示す。スーパーカミオカンデの結果も示してある。K2K実験の結果の範囲はまだ広いけれども、スーパーカミオカンデを良く再現していることが分かる。今後の実験で、さらにこの許される領域を狭くしてゆく。 |
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