【用語解説】 |
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1)粒子・反粒子の混合現象 |
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小林・益川理論では、3世代6種類のクォークが弱い相互作用によって軽いクォークに変化し、その割合が小林・益川行列で記述される。この理論に基づくと、中間子の状態に時間とともにその反粒子成分が混合し、確率的に粒子が反粒子に変化する現象がおきる。 |
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2)中間子 |
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中間子はクォークと反クォークの束縛状態。クォークは6種類;アップ(u)、ダウン(d)、ストレンジ(s)、チャーム(c)、ボトム(b)、トップ(t)があり、K中間子は、ストレンジクォークを、B中間子は、ボトムクォークを、D中間子は、チャームクォークをそれぞれ含んでいる。構成するクォークと反クォークを置き換えると反中間子となる。 |
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3)電荷e |
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e は電荷素量。素粒子物理学で素粒子の電荷を表すために使われる電気量の最小単位。陽子の電荷は+1e、電子は−1e となる。 |
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4)Belle実験グループ |
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世界14の国と地域、55研究機関からの約400人の研究者からなる国際研究チームである。 |
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5)反粒子 |
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すべての粒子には、質量が同じで電荷やその他の性質が反対の反粒子が存在する。中間子の場合の反粒子は、中間子を構成しているクォークと反クォークの組をそれぞれ反クォークとクォークで置き換えたものとなる。 |
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6)標準理論 |
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物質を構成する基本粒子は3世代12種類あり、それらは4種類の力によって結びついている。このうち、重力以外の3つの力(強い力、電磁力、弱い力)を説明するのが「標準理論」で、実験により高い精度で検証されてきた。また、これまでの実験で標準理論を超える実験結果は、まだ得られていない。 |