【用語解説】 |
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1) | Belle実験グループ |
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世界14の国と地域、55研究機関からの約400人の研究者からなる国際共同チームである。 |
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2) | クォーク |
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物質を構成する最も基本的な粒子で6種類が存在する。3つの階層に分類され、それぞれ[アップ,ダウン]、[チャーム,ストレンジ]、[トップ,ボトム]と名付けられている。このうち、アップ、チャーム、トップは電荷+2/3を、ダウン、ストレンジ、ボトムは電荷‐1/3を持つ。また、各クォークには反対符号の電荷を持つ反粒子(反クォーク)が存在する。 |
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(反粒子は上に横線を付して表記するのが慣例である) |
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3) | プサイプライム粒子(ψ')、ジェイ/プサイ粒子(J/ψ)、チャーモニウム中間子 |
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中間子は、クォークと反クォークが強い力で結合した粒子である。例えばπ中間子はアップクォークと反ダウンクォーク、K中間子はアップクォークと反ストレンジクォークが結合した粒子である。色々なクォークと反クォークの組み合わせが考えられるが、このうち、チャームクォークと反チャームクォークが結合したものを特に「チャーモニウム中間子」と呼ぶ。ジェイ/プサイ粒子(J/ψ)やプサイプライム粒子(ψ')はチャーモニウム中間子の一種で、ジェイ/プサイ粒子の質量は3,097MeV、プサイプライム粒子(ψ')はジェイ/プサイ粒子(J/ψ)の励起状態で、その質量は3,686MeVである。 |
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4) | 陽子 |
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原子核を構成する粒子の一つで、アップクォーク2個とダウンクォーク1個からなるハドロン粒子の一種。質量は938MeV。 |
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5) | チャームクォークを含む粒子として、チャームクォークと反アップクォーク(又は反ダウンクォーク)が結合したD中間子がある。X(3872) などの新粒子の質量は、既知のD中間子質量の2倍に近いため、チャームクォークと反チャームクォーク、さらに、アップクォークと反アップクォークの4つのクォークからなる複合粒子である可能性が指摘されている。しかし、これを単なるチャーモニウム中間子の励起状態とはっきり識別できる実験データはなく、結論はまだ得られていない。 |
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6) | 強い力 |
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自然界に存在する4種類の力のうちの一つ。原子核内では陽子や中性子が離れないように結びつけている。陽子や中性子の内部ではクォークやグルーオンがこの力を媒介にして結びついている。 |