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小磯晴代助教授が日本女性科学者の会奨励賞を受賞
 
本機構の小磯晴代・加速器研究施設加速器第二研究系助教授が、「超高輝度ビーム衝突加速器のためのビーム光学の研究」で第7回(2002年度)日本女性科学者の会奨励賞に輝き、6月16日贈呈式が行われました。
 
小磯晴代助教授の写真
小磯晴代助教授
 
[ 賞贈呈理由−日本女性科学者の会発表− ]

   加速器の研究開発は素粒子の実験的研究の根幹をなすもので、新しい研究分野を開拓するために不可欠のものである。特に高エネルギー加速器研究機構Bファクトリー(KEKB)による素粒子の対称性の研究には電子陽電子衝突点におけるビーム超高輝度化、安定化がキーポイントとなるため、日米加速器でその点を激しく争ったが、2001年にKEKBが世界最高の輝度を達成し、その結果、B中間子におけるCP対称性の破れ(粒子と反粒子の性質の違い)の発見に大きく寄与した。この研究の成功には小磯氏の加速器設計と開発、高輝度の実現と維持のための不断の努力が大きな役割を果たしたと言えよう。加速器研究に貢献してきた女性科学者のなかでも、小磯氏の積極性と粘り強さは当分野に新風を吹き込み、注目を集めたことは高く評価される。

略歴: 1983年
東京大学大学院理学系研究科博士課程修了(理学博士)
  1983年
日本学術振興会奨励研究員
  1984年
文部省高エネルギー物理学研究所(現 高エネルギー加速器研究機構)
        トリスタン計画推進部電子リング研究系  助手
  1996年
同研究所加速器研究部加速器第二研究系  助教授
 
 

日本女性科学者の会奨励賞」

日本女性科学者の会(鈴木益子会長)は「女性科学者の友好を深め、各研究分野の知識の交換をはかり、女性科学者の地位の向上を目指すとともに、世界の平和に貢献すること」を目的として1958年4月に設立されました。以来、公開講演会、公開シンポジウムなどの活動を行ってきています。1999年7月には「国際女性技術者・科学者会議」第11回会議を日本学術会議・日本女性技術者フォーラムと共に主催し世界36カ国1地域から1400名を越える参加者を得て日本初の開催を成功させました。本会は女性研究者を援助、支援するために1995年から「日本女性科学者の会奨励賞」を設け、2001年度までに11名の方が受賞されています。

 
 
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2002.06.17    
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