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last update:04/10/15  
「Belle実験の蓄積データ量が300インバースフェムトバーンに到達」
 
1999年のKEKB加速器の運転開始以来、Belle検出器で記録されたデータ量が10月11日に300インバースフェムトバーン(fb-1)に到達しました。最初の100fb-1の蓄積にはおよそ40ヶ月を要し、2002年の10月に達成しました。そのつぎの100fb-1の蓄積は約14ヶ月で達成しました。今回はさらに早く約8ヶ月で達成しました。KEKB加速器の性能が確実に向上していることを示しています。
 
これまでに集められたデータの解析は順調に進んでいて、結果はすでに100編を越える投稿論文のかたちで発表されています。この中で最も重要な貢献は言うまでもなくCP対称性の破れの起源に関する「小林益川理論」の実験的検証です。しかし、データの中には現在の標準理論では説明が難しい現象もいくつか見つかっており、Belleグループの総力をあげて解明に取り組んでいます。これらの課題の解明にはさらに大量のデータの蓄積が不可欠であるため、KEKB加速器の性能のさらなる向上のための努力が続いています。
 
KEKB加速器は大量のB中間子を生成することを主な目的としますが、これまでのデータ解析を通してチャーム中間子やチャームバリオンの研究にも威力を発揮することがあらためて認識されてきています。特に昨年Belle検出器で発見されたX(3872) という粒子はこれまでの中間子の理論では説明が極めて難しいため、強い相互作用の研究者の間で話題をよんでいます。ここでもさらに大量のデータの蓄積が重要です。
 
関連リンク:KEKBのホームページ    
 
300インバースフェムトバーン達成を祝う研究者達 1999年のKEKB運転開始からの蓄積データ量の推移
 

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