CERN研究所で2007年から実験を開始するLHC計画のアトラス実験の代表者Peter Jenni教授と、CERN副所長(最高研究責任者)のJos Engelen教授が来日し、浜松ホト ニクスや、東京大学、筑波大、KEKなどを訪問しました。 一行は5月16日に、アトラス日本グループが製作を担当しているシリコン飛跡検出器用のシリコンマイクロストリップセンサーの製造を行った浜松ホトニクスを訪れ、浜松ホトニクスの協力と極めて高品質のセンサーの製造に感謝の念を込めて、アトラス実験の検出器製造に多大な貢献をした会社に贈られる感謝状がJenni教授から同社の晝間社長に手渡されました。 18日にはKEKでアトラス日本グループとの打合せやKEKセミナーなどに出席し、LHC計画の今後についての活発な議論が交されました。 Jenni教授は浜松ホトニクスの電子管事業部工場を見学後、「私は(浜松ホトニクスの)研究とプロ職業意識だけで無く、仕事に注ぎ込まれる職人の技に非常に感銘を受けました」と述べ、また、日本のATLAS共同研究者についても、「彼等は実験の非常に重要な部分を作っています。私は物理においても主要な役割を取り続けると期待します」と述べました。 KEKは国際共同研究のひとつとしてアトラス測定器の建設に参加し、国内の会社や大学と共同でシリコン飛跡検出器、ミュー粒子トリガー検出器、超伝導ソレノイドなどの重要部分の製作を担当しています。