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last update:08/08/28  
ガンマ線天文衛星GLASTの新名称と初期観測成果を発表
 
 
8月27日、東京都港区広島大学リエゾンオフィスにおいて、国際GLASTチームおよびNASAは、ガンマ線天文衛星GLASTを「フェルミ天文衛星」と新たに命名した。この名前は、高エネルギー物理学のパイオニアであり、宇宙がどのように加速されるかを理論的に始めて示したEnrico Fermi(フェルミ)教授(1901-1954)を記念して付けられた。KEKから、日米科学技術協力事業高エネルギー物理学研究代表者高崎史彦素粒子原子核研究所長兼理事が記者会見に出席した。
 
また、ファーストライト初期観測成果として、95時間(約4日間)の初期観測によって得られた全天のガンマ線イメージ「ガンマ線全天地図」を公開した。フェルミ天文衛星は、今年6月12日、アメリカ合衆国ケープカナベラル空軍基地からNASAにより打ち上げられ、順調に立ち上げ作業が進み搭載されたガンマ線望遠鏡の革新的な性能が次々と確認された。今後、観測開始から1年間は、衛星開発グループが観測データの占有解析権を持ち、1年以内に初期データの多くを論文として発表する予定である。
 
フェルミ天文衛星は、目(可視光)で見える宇宙の姿より遙かにダイナミックに活動している様子を捉えることが出来ると共に、宇宙で最も巨大な爆発であるガンマ線バーストなど、多数の宇宙の謎を解明することができると期待されている。この研究資金としては、主にKEK・日米科学技術協力事業(高エネルギー分野)および、文部科学省科学研究費補助金(特定領域「ブラックホール天文学の新展開」)により遂行されている。
 
 
関連サイト: 広島大学の「GLAST衛星と日本の活動」のwebページ
http://www-heaf.hepl.hiroshima-u.ac.jp/glast/about_glast.html
関連記事: 宇宙を見つめる半導体の眼
http://www.kek.jp/newskek/2008/julaug/GLAST.html
 
 

 
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ガンマ線全天地図 画像提供:NASA/DOE,国際GLASTチーム
フェルミ天文衛星の95時間の観測で得られた全天のガンマ線イメージ。中央の天の川銀河面の明るい放射、明るいパルサー、巨大ブラックホールが見えている。先代衛星CGROの1年間に相当。
 

 
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