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last update:08/05/01  
LHCビーム衝突点用超伝導電磁石の運転試験に成功
 
 
欧州合同原子核研究機関(CERN)で建設中のLHC加速器において、ビーム衝突点の超伝導四極電磁石システムの運転試験に成功しました。
 
同電磁石システムは、LHC加速器の陽子ビーム衝突点に置かれ、衝突実験のためのビーム最終収束用として設置されるものです。日本と米国の研究機関が開発・製造を担当し、日本ではKEKの超伝導低温工学センターが中心となり、1996年に基礎開発を始めました。以来、12年に及ぶ研究開発を経て、今回の運転試験成功で所期の性能を達成しました。
 
4月24日、同電磁石システムの励磁テスト(電磁石のコイルに電流を流して磁束を発生させるテスト)が行われ、超伝導電磁石のMQXA号機が6800A、MQXB号機が11400Aにそれぞれノークエンチ(超伝導状態が一度も解消されることなく)で到達することに成功しました。引き続き、再励磁・クエンチ(誘起)試験などを行った後、再度通常励磁を行い、正常な試験結果が確認されました。
 
 
関連サイト: LHC のwebページ(英語)
 http://lhc.web.cern.ch/lhc/
超伝導工学センターのwebページ
 http://research.kek.jp/people/sigekatu/
ATLAS JAPAN のwebページ
 http://atlas.kek.jp/
関連記事: 先端技術を生かした国際協力
 〜 世界最強加速器計画の超伝導技術 〜 (2003.6.5)
 

 
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2008年4月24日の衝突点用超伝導四極電磁石の運転試験で、所期性能達成をモニターしたグラフ。
 

 
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衝突点用超伝導四極電磁石の断面図。 プロトタイプ機のテストの様子。(1999年。KEK超伝導低温工学センターにて。) クライオスタットに収められ、LHC加速器トンネル内に設置された電磁石。(2006年。)
 

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