2月12日(木)〜13日(金)、将来加速器国際委員会(ICFA: International Committee for Future Accelerators)総会が、KEKで開催されました。
ICFAは、純粋・応用物理学国際連合(IUPAP:International Union of Pure and Applied Physics)のワーキンググループとして、昭和51年(1976年)に設立されました。高エネルギー加速器の建設や利用における国際協力、超高エネルギー加速器施設の建設に必要な技術についての検討などを行うための組織で、日本、米国、ロシア、中国、カナダ、CERN加盟国などからの委員で構成されます。
12日夜から13日昼にかけて行われた同委員会には各国からの関係者31名が参加し、大型加速器に関する財政当局会合(FALC: Funding Agency for Large Colliders)や国際リニアコライダー運営委員会(ILCSC: International Linear Collider Steering Committee)の報告が行われた他、各国の加速器施設等の現状や将来計画等についての情報交換、次期ILCSC議長の承認や2011年のICFAセミナー等についての討議が行われました。2009年から2011年にかけICFA委員長を務める鈴木厚人KEK機構長は、就任後初の委員会となる今回の総会開催にあたり、「ICFAにおいて、各国の協力関係を強化するとともに、将来の大型加速器建設に向けて、関連する組織の役割分担の明確化など、推進体制全体の枠組みについて議論をしていきたい。」と語りました。
また、ICFAに先立ち12日に、ILCSCが行われました。同委員会は国際リニアコライダー計画の検討を行うために2002年のICFA会合の際に提案・組織されたものです。同計画の実現に向けて、国際協力を振興促進するとともに、FALCや測定器研究組織(WWS: Worldwide Study)と連携し、世界設計チーム(GDE: Global Design Effort)を監督する役割を担っています。同委員会には23名が出席し、GDEやWWS等についての活動報告が行われ、今後の方針が協議されました。